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IHI建材工業 “国内初” CO₂排出量を大幅に削減するジオポリマーコンクリートをシールド工事に適用

株式会社IHI建材工業(本社:東京都墨田区、社長:石原 進,以下「IKK」)は、115日、鉄建建設株式会社(本社:東京都千代田区、社長:伊藤 泰司)と、大阪府吹田市発注の下水道管渠整備工事において、ジオポリマーコンクリートを国内で初めてシールドセグメントに適用したと発表した。今回、国内初適用となったジオポリマーコンクリートはIKK 茨城工場で製造された「セメノン®」で、セメントを全く使用しないため、従来のセメントコンクリート製セグメントと比較して、CO₂排出量を大幅に削減することができるという。

 

ジオポリマーコンクリート「セメノン®」について 
 ジオポリマーコンクリートとは、メタカオリンやフライアッシュ等のアルカリに活性な粉体(活性フィラー)と水ガラス等のアルカリシリカ溶液の縮重合反応により生成される固化体。ジオポリマーコンクリート「セメノン®は、アルカリ活性材料(AAMs)のうち、カルシウム(Ca)成分をほとんど含まない純粋なジオポリマーに分類され、カルシウム(Ca)が溶解する酸劣化の環境において高い抵抗性を有している。

 

ジオポリマーコンクリート「セメノン®」を用いたセグメントの特徴 
①従来製品と同等の強度および耐荷重性能 
 実工事への適用に当たり、通常のセグメントと同様の製品検査を行い、従来コンクリートと同等以上の性能であることを確認。

②高い耐酸性・水密性・耐摩耗性 
 ジオポリマーコンクリート「セメノン®」は、従来コンクリートと比較して約15 倍の耐酸性、約倍の透水抵抗性及び1.2 倍の耐摩耗性を有しており、下水道関連施設等の酸性環境下においても長寿命化を実現でき、維持管理費等のを低減することができる。
CO₂排出量を大幅に削減 
 コンクリートの材料の一つであるセメントは、原料である石灰石などを1,450℃の高温で燃焼して製造される。そのため、コンクリートにおけるCO₂排出量の約90%はセメントに起因。、セメントを全く使用しないセメノン等のジオポリマーコンクリートは、従来のセメントコンクリートに比べて、CO₂排出量を最大80%削減することができる。

 

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普通コンクリートとセメノンの耐酸性能の比較

 

今後の適用について 
 IKKと鉄建建設はCO₂を大幅に削減しかつ、高い耐酸性を有するジオポリマーコンクリート「セメノン®」を、下水道の汚泥ピットや貯留管等、耐腐食性能(耐酸性)が要求される構造物へ積極的に提案をすることで、持続可能な社会の実現に貢献していく。

*1 「セメノン」®IHIIKK、横浜国立大学、アドバンエンジ株式会社にて開発したジオポリマーコンクリート20234月のプレスリリースURL 
*2 
土木学会コンクリート委員会「新しいアルカリ活性材料を用いた低炭素社会におけるインフラ構築に関する研究小委員会(233委員会)」の分類に準拠

 

 

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