11月のアルミ概況および12月の見通し 橋本アルミ(株)橋本健一郎
予測レンジ
LME 現物後場買い2400-2700ドル →
スクラップ 据え置き~ +10円(前月最終価格より) ↑
為替 150-160円 (一か月間TTM) 円安
■国際概況
トランプ次期大統領が対中強硬派を国務長官(外務大臣に相当)や国家安全保障担当補佐官に指名すると伝えられたことによる米中悪化懸念、中国の景気不安
などマイナス材料があったが、英中銀が金利を引き下げたことで、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げ実施期待、アルミが中国の輸出優遇関税廃止の報で暴騰。
となった好感しUP。
月末日 スタート価格より41ドルUPの2623ドル
■前月の経済指標
◆月間のドル/円レート (TTS)
出典miru
【国内指標】
【自動車生産】
生産動態統計によると10月の自動車生産台数は前年比-0.3%の77万7569台
輸出は前年同月比-3.3%の37万154台
◆自動車販売台数
日本自動車販売協会連合会によると11月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-2%の24万9842台
自動車生産台数
出典 生産動態統計
自動車販売台数推移
出典 日本自動車販売協会連合会
【住宅着工戸数】
10月の新設住宅着工は,持家が増加したが,貸家,分譲住宅が減少したため,全体で前年同月比2.9%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比2.7%の減少となった。
○新設住宅着工戸数は 69,669 戸。
・前年同月比 2.9%減, 6か月連続の減少
○新設住宅着工床面積は 5,399千㎡。
・前年同月比 0.9%減, 6か月連続の減少
○季節調整済年率換算値では 779千戸。
・前月比 2.7%減, 4か月ぶりの減少
出典 国土交通省統計
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -1.1% 14万9884t 3カ月連続マイナス
出典 日本アルミニウム協会
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -10.9% 6万660t 3カ月連続マイナス
出荷 ―9.2% 6万1920t 3カ月連続マイナス
出典 日本アルミニウム合金協会
【貿易指標】
【輸出】
新地金 -65.4%の143t
二次合金 +77%の1188t
スクラップ -18.5%の3万1437t
アルミ缶 +42.6% 7420t
輸出推移
出典 財務省貿易統計
【輸入】
新地金 +20% 10万3989t
二次合金 +2.4%の11万682t
スクラップ +2.8%の627t
合金スクラップ +12.6%の7153t
輸入推移
出典 財務省 貿易統計
■国内概況まとめ
【自動車生産】
生産動態統計によると10月の自動車生産台数は前年比-0.3%の77万7569台
輸出は前年同月比-3.3%の37万154台
【自動車販売】
日本自動車販売協会連合会によると11月の自動車販売台数(軽除く)は前年比-2%の24万9842台
【住宅着工戸数】
10月の新設住宅着工は,持家が増加したが,貸家,分譲住宅が減少したため,全体で前年同月比2.9%の減少となった。また,季節調整済年率換算値では前月比2.7%の減少となった。
○新設住宅着工戸数は 69,669 戸。
・前年同月比 2.9%減, 6か月連続の減少
○新設住宅着工床面積は 5,399千㎡。
・前年同月比 0.9%減, 6か月連続の減少
○季節調整済年率換算値では 779千戸。
・前月比 2.7%減, 4か月ぶりの減少
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -1.1% 14万9884t 3カ月連続マイナス
板は生産がマイナス、出荷はプラス。「自動車」は減少したが、それ以外の主要な分野がプラスとなり、出荷全体では増となった。
押出は生産・出荷ともにマイナス。最大用途の「建設」向けの低下が続いている。
板 類 9万2333t -1.8% マイナスに反転
押出類 5万7511t -0.4% 3カ月連続マイナス
【アルミニウム2次合金 同合金地金等生産実績】
前年比 -10.9% 6万660t 3カ月連続マイナス
出荷 ―9.2% 6万1920t 3カ月連続マイナス
【輸出】
新地金 -65.4%の143t
二次合金 +77%の1188t
スクラップ -18.5%の3万1437t
アルミ缶 42.6% 7420t
【輸入】
新地金 +20% 10万3989t
二次合金 +2.4%の11万682t
スクラップ +2.8%の627t
合金スクラップ +12.6%の7153t
【見通し】
【自動車】
10月の自動車生産が-0.3%。11月国内販売台数が前年比―3.3%
販売が再び減少 生産は2カ月連続減少。
新規材料難の中 ここ数カ月増加減少を繰り返してこの水準での落ち着く。
【アルミ圧延・押出品生産数】
日本アルミニウム協会発表の圧延品の生産出荷動向によれば板類・押出生産合計は前年比 -1.1% 14万9884t 3カ月連続マイナス
板は生産がマイナス、出荷はプラス。「自動車」は減少したが、それ以外の主要な分野がプラスとなり、出荷全体では増となった。
押出は生産・出荷ともにマイナス。最大用途の「建設」向けの低下が続いている。
板 類 9万2333t -1.8% マイナスに反転
押出類 5万7511t -0.4% 3カ月連続マイナス
【スクラップ景況予想】
流通(一次問屋)在庫はLME価格が2549から2590ドル台とレンジ内だったことから出荷し在庫薄
需要面に関して
先月の相場低迷による持ち込み量の減少から在庫薄。
【LME・為替予想】
今月は以下の項目に左右される
●米の対中政策
60%の対中追加関税はトランプ氏の大統領就任(2025年1月20日)後、すぐに実行に移される可能性が高くGDP世界第2位の中国経済の失速は世界経済に多大な影響を及ぼす。
●米の金融政策
トランプ氏は選挙戦で、FRBの金融政策決定に「大統領が意見すべきだ」と言明しているがパウエル議長は7日、連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、トランプ次期大統領から辞任を求められても応じないと明言したことなどから混乱が続く
これらを踏まえた今月のアルミ価格は 2400―2700ドル(セツル)との予想。
ドル円値は150円~160円(TTM)台を予測。
スクラップ購買価格に関しては 据え置きから+10円程度と予想している。
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