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鉄鋼輸出入実績 2024年11月(速報)10月実績 ②輸入 全鉄鋼/普通鋼

2024年12月27日、一般社団法人日本鉄鋼連盟が、2024年11月の鉄鋼輸出入概況を発表した。

 

2024年11月(輸入速報)によれば、全鉄鋼総合計(世界)輸入量は66万800トン、前年同月(61万7,458トン)比7.0 %増と2か月ぶりに増加、

その内、普通鋼鋼材輸入量は43万2,678トンとなり、前年同月(40万4,867トン)比で6.9 %増と2か月ぶりの増加の見通しとなった。

 

2024暦年の普通鋼鋼材輸入量は2023暦年を上回る。

 

2024暦年上半期(2024年1月~6月)の普通鋼鋼材の輸入量は、251万3,645トンとなり、前年同期(225万5,387トン)比11.5 %増だった。

 

2024年1月~11月(速報)累計の普通鋼鋼材の輸入量は462万2,523トンとなり、前年同期(430万6,876トン)比7.3 %増となった。

 

2023暦年の普通鋼鋼材輸入量は、469万8,369トンであり、2024暦年の普通鋼材輸入量は、2023暦年を上回ることが確実となった。

 

202411月普通鋼鋼材輸入速報概況>

・2024年11月の普通鋼鋼材輸入量は43.3万トン、前年同月比で6.9 %増と2か月ぶりの増加となった。

主要品種別では、

 冷延広幅帯鋼(6.9万トン、同比14.1 %増)が2か月ぶり、

 厚板(4.8万トン、同比26.6 %増)が2か月連続の増加となった。

 

 一方、熱延広幅帯鋼(12.0万トン、同比8.2 %減)が2か月連続、

 亜鉛めっき鋼板(10.8万トン、同比2.1 %減) が2か月連続の減少となった。

 

仕入れ先別では、

 中国(11.2万トン、同比56.8 %増)が3か月連続、

 台湾(6.8万トン、同比6.6 %増)が2か月ぶりの増加となった。

 

一方、韓国(25.0万トン、同比4.5 %減)が2か月連続の減少となった。

 

輸入速報:世界計

黄色マーカー:前年同月比及び前月比増となった品目、前年初よりの累計及び前年度初よりの累計比増となった品目。

 

<2024年度10月鋼材輸入(確定)>

10月(確定)の全鉄鋼総合計(世界)輸入量は70万6,156トンとなり、2023年度月換算量(62万9,159トン)を上回った。

 

10月(確定)普通鋼鋼材輸入量は44万3,990トン、前年同月(45万6,471トン)比で2.7 %減と2か月ぶりの減少となったが、2023年度月換算量(39万7,522トン)は上回った。

 

主要品種別では、

   熱延広幅帯鋼[12万8,277トン、同(13万7,305トン)比6.6 %減]が2か月ぶり、

   亜鉛めっき鋼板[10万5,848トン、同(12万8,092トン)比17.4 %減] が2か月ぶり、

   冷延広幅帯鋼[7万574トン、同(8万6,801トン)比18.7 %減]は2か月ぶりの減少。

 

一方、厚板[6万6,472トン、同(3万135トン)比2.2倍]が2か月ぶりの増加。

 

仕入れ先別では、

   韓国[27万8,079トン、同(28万4,539)比2.3 %減]が2か月ぶり、

   台湾[7万3,292トン、同(8万511トン)比9.0 %減]が2か月ぶりの減少となった。

 

一方、中国[8万2,322トン、同(7万8,255トン)比5.2 %増]が2か月連続の増加。

 

<全鉄鋼・フェロアロイ・普通鋼鋼材 輸入量:暦年推移  図1>

 

2024年1月~11月(速報)累計の全鉄鋼輸入量は718万4,306トン(2024暦年換算783万7,425トン)となり、前年同期(695万5,155トン)比3.3%増となった。

 

2023暦年の全鉄鋼輸入量(757万4,838トン)との差は約39万トンとなった。

 

2024年1月~11月(速報)累計のフェロアロイ輸入量は112万3,218トン(2024暦年換算122万5,329トン)となり、前年同期(116万7,131トン)比3.8 %減となった。

 

2023暦年のフェロアロイ輸入量(128万1,843トン)との差は約16万トンとなった。

 

2023年の普通鋼鋼材の輸入量は増加傾向にあった。2023暦年上半期(1月~6月)の輸入量は225万5,387トン、2022暦年上半期(166万2,929トン)比で二桁増の10.8 %増だった。

 

2024暦年上半期(2024年1月~6月)の普通鋼鋼材の輸入量は、251万3,645トンと更に増加し、前年同期(225万5,387トン)比で二桁増の11.5 %増となった。

 

2024年1月~11月(速報)累計の普通鋼鋼材の輸入量は462万2,523トン(2024暦年換算504万2,752トン)となり、前年同期(430万6,876トン)比7.3 %増となった。

 

2023暦年の普通鋼鋼材輸入量は469万8,369トンとなり、2022暦年の普通鋼鋼材輸入量(422万8,895トン)比で11.1 %増となり、前暦年比で3年連続の増加となった。

 

2024年1月~11月(速報)累計の普通鋼鋼材の輸入量と2023暦年の輸入量との差は、約8万トンであり、2024暦年の普通鋼材輸入量は、2023暦年を上回ることが確実となった。

 

2024暦年換算値[2024年1月~11月(速報)累計値からの]を図1に示す。

2024暦年の普通鋼鋼材の輸入量は500万トンを超え、2019暦年の輸入量も上回る。2016暦年以降で最大となる模様。

 

輸入材の割安感、また、国内材の代替ニーズから市場で定着。韓国・ポスコ、台湾・中国鋼鉄(CSC)が安定的に供給していることに加え、宝山鋼鉄を中心とした宝武鋼鉄集団などの中国材が増えていることが要因とみられている。

 

図1 輸入量年度推移(全鉄鋼総合計、フェロアロイ及び普通鋼鋼材)

 

<総合計、フェロアロイ及び普通鋼鋼材輸入量 月別推移 図2>

図2に総合計、普通鋼鋼材及びフェロアロイの輸入量推移を示す。暦年、年度及び四半期データは、月率換算で表示している。

 

図2 品種別輸入量推移(月率換算)2016年(暦年)~2024年11月(速報)

 

<総合計 輸入概況  表1>

2024年11月(輸入速報)によれば、全鉄鋼総合計(世界)輸入量は66万800トン、前年同月(61万7,459トン)比7.0 %増と2か月ぶり増加の見通しとなった。

 

・総合計輸入速報(図2総合計:水色棒グラフ)では202410月(確定)の輸入量706,156トンと9月(669,067)比では5.5 %増、前年同月(664,538トン)比では0.2 %減と2か月ぶりに減少した。

 

韓国、中国及び台湾からの月別総合計輸入量推移を表1に示す。

 

<普通鋼鋼材 輸入概況>

11月(速報)の普通鋼鋼材輸入量は43万2,678トンとなり、前年同月(40万4,867トン)比で6.9 %増と2か月ぶりの増加となる見通し。

 

202410月(確定)の普通鋼鋼材輸入量(図2普通鋼鋼材:赤茶折れ線グラフ)は、前年同月(456,471トン)比で2.7 %減の443,990トンと2か月ぶりの減少となった。

 

2024年1月~11月(速報)累計の普通鋼鋼材の輸入量は462万2,523トンとなり、前年同期(430万6,876トン)比7.3 %増となった。2023暦年の普通鋼鋼材輸入量は、469万8,369トンであり、2024暦年の普通鋼材輸入量は、2023暦年を上回ることが確実となった。

 

<仕入先別輸入量>
 

202410月(確定) 普通鋼鋼材 仕入先別輸入量>

・仕入れ先別では、

  韓国[27万8,079トン、同(28万4,539)比2.3 %減]が2か月ぶり、

  台湾[7万3,292トン、同(8万511トン)比9.0 %減]が2か月ぶりの減少となった。

 

一方、中国[8万2,322トン、同(7万8,255トン)比5.2 %増]が2か月連続の増加。

 

<暦年上半期>

2023暦年上半期では、韓国が141.8万トン(暦年換算:283.7万トン)で前年同期比8.8 %増、中国が36.2万トン(暦年換算:72.5万トン)で前年同期比32.9 %増及び台湾が42.5万トン(暦年換算:85万トン)で前年同期比12.8 %増となり、3か国からの輸入量はともに前年同期比増となった。

 

2024暦年上半期では、

韓国が158.1万トン(暦年換算:316.2万トン)で前年同期(141.8万トン)比11.5 %増、

中国が43.1万トン(暦年換算:86.2万トン)で前年同期(36.2万トン)比19.0 %増と二桁増及び

台湾が45.0万トン(暦年換算:90.1万トン)で前年同期(42.5万トン)比6.0 %増となり、3か国からの輸入量はともに前年同期比増となった。

 

<2024年1月~11月(速報)累計>

 

普通鋼鋼材2024年1月~11月(速報)累計、仕入先別では

韓国が285万7,200トン(暦年換算:311万6,945トン)で前年同期(270万7,309トン)比5.5 %増、

中国が85万1,520トン(暦年換算:92万8,931トン)で前年同期比(72万8,534トン)16.9 %増と二桁増及び

台湾が80万8,577トン(暦年換算:88万2,084トン)で前年同期(77万2,583トン)比4.7 %増となり、

3か国からの輸入量はともに前年同期比増となった。

 

<仕入れ先別 2023暦年のふりかえり>

2023暦年の普通鋼鋼材の仕入れ先別では、

韓国が294万5,624トンで2022暦年(263万4,547トン)比11.8 %増となり2年ぶり、

中国が79万3,690トンで同(65万795トン)比22.0 %増で3年連続、

及び台湾が85万5,125トンで同(79万5,103トン)比7.5 %増と2年連続となり、

3か国からの輸入量はともに前暦年比増だった。

 

その他、普通鋼の輸入量が前年度比で増加したのは、

タイ、マレーシア、インドネシア、フランス、ポーランド、トルコ、ブラジルだった。

 

図3に普通鋼仕入先(中国、台湾、タイ、インドネシア、米国、韓国)別輸入量推移(暦年推移)を示す。2024暦年換算は、2024年1月~11月(速報)累計から換算。

 

2024年1月~11月(速報)累計から2024暦年換算値を求めると、500万超えの504万2,752トンとなり、2023暦年との差は、約34万トンとなる。

主要仕入先別での差の内訳は、

韓国:約17万トン増

中国:約14万トン増

台湾:約3万トン増

 

図3 普通鋼仕入先別輸入量(暦年)推移

 

図4に普通鋼鋼材仕入れ先別輸入量推移を示す。

 

図4 普通鋼鋼材仕入れ先別輸入量推移(月率換算)2017年(暦年)~2024年11月(速報)

 

韓国からの輸入量は、2022年12月の20万トン台を除けば、2022年6月から22万トンを超えの上昇傾向を示した。

2023年6月からは25万トンを超える月が頻発し、2024年1月からは7か月連続で25万トンを上回って推移した。

2024年8月は、季節要因で大幅に減少して20万トンを下回ったものの、9月及び10月(確定)には27万トン台に戻した。11月(速報)は25万トンとなる見通し。

 

輸出税の還付を撤廃直後は増加した中国からの輸入量は2021年10月をピークに減少傾向を示し、2022年4月には2万トンを下回るまで減少し、底をうった。

その後、再び上昇し、2022年に10月、12月、2023年3月、10月及び11月には7万トンを超えた。2023年9月は、8万トンをも超え、2024年4月には、10万トン超えの最高値を示した。11月(速報)では、11万トン超える。

 

台湾からの輸入量は2023年5月に2021年4月以来、25か月ぶりに8.4万トンを超えた。その後、2023年10月及び12月、2024年2月も8万トンを超えた。5月及び6月も8万トン超えとなったが、8月には7万トンを下回った。9月(確定)では7万トン台に戻し、10月(速報)も7万トン台となる見通し。

8月の輸入量減は、台風などの天候要因と言われている。

 

韓国、中国及び台湾からの輸入量推移を表2に示す。

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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