カナダの報復関税迫るかトランプ関税Section 232輸入関税への対抗措置
2025/02/17 18:52
カナダは昨年米国へ320万トンのアルミ地金を輸出した実績がある。これだけの数量のアルミ地金が市民のアルミ缶や電線、サッシ、自動車などその他広くアルミ製品へ米国内で加工されている。
過去にトランプ政権の輸入関税に対抗してカナダは2018年に米国の鉄鋼、アルミ、フロリダのオレンジジュースなどへ166億加ドルの報復関税を実施した。トランプ政権は米国以外の世界の市民への配慮は考慮していない。しかしカナダの報復関税に対して米国市民からトランプ政権へ反対が起った。ブーメラン効果である。
カナダは米国の強力な仲間の同盟国である。しかも衰退している米国製造業の原材料を支えている強力な資源国で、北米の域内の経済活動に寄与している。
カナダのトルドー政権で2019年に副首相、2020-2024年財務大臣のジャーナリスト・作家・政治家のCrystia Freeland氏がニューヨークタイムズ紙2025年2月17日の1面に寄稿した。
今米国民が選んだトランプ2.0は世界中を相手にアメリカ・ファーストを唱えて関税を突き付けているが、その結果米国はアメリカ・アロン“ひとりぼっち”となっている。アメリカが“ひとりりぼっち”になったらどこでカナダは友人を探すのだろうか?カナダはアメリカの強力な友人である。
カナダは既に対抗措置の経験済みである。しかも米国もブーメラン効果も十分に経験済みである。カナダのジャーナリスト下院議員の苦言は的確である。クリスティア・フリーランド氏はカナダ首相候補にもなっている。カナダがもしもアメリカ以外の友人を仮に探すなら、だれが友人になれるだろうか?
(Katagiri)
関連記事
- 2025/06/16 動き出す「金属盗対策法」――指定金属切断工具の隠匿携帯には罰則
- 2025/06/16 中国経済、5月は不動産が一段と悪化 物価も下落でデフレ様相濃く、貿易も振るわず
- 2025/06/16 アルミ合金&スクラップ市場近況2025#11 製品に下げ渋り気配、スクラップ高で調整色薄まる
- 2025/06/16 元鉄鋼マンのつぶやき#118 「サンチョウサカタ」
- 2025/06/16 LME Weekly 2025年6月9日-13日 米中貿易交渉の進展期待も中東情勢緊迫化でCu Ni下落、Al続伸
- 2025/06/15 LMEの現物と先物の鞘(6/13)
- 2025/06/15 2025年4月 アルミスクラップ輸出統計分析 アルミ合金スクラップは増加も、累計は大幅前年割れ続く
- 2025/06/13 神鋼商事、田口金属と合弁会社設立検討へ基本合意-非鉄金属スクラップのリサイクル事業
- 2025/06/13 アルコニックス、埼玉にリサイクル施設用地2万平方メートルを取得
- 2025/06/12 50%関税が促すアルミスクラップ商流の最前線――Aluminum Sumit