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ステンレス鋼材国内市場近況2025 #9 2024暦年・12月 熱間圧延鋼材生産・消費・在庫

2025年2月18日、(一社)日本鉄鋼連盟が2024年12月の特殊鋼熱間圧延鋼材・生産・消費・在庫内訳を発表した。

 

12月のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は、17万5,276トンとなり、前月11月(17万8,511トン)比 では1.8 %減となったものの、2024暦年では204万6,025トンと200万トンを上回り、2023暦年(194万9,309トン)比5.0 %増となった。2022暦年(243万9,490トン)は下回った。

 

 12月のステンレス熱間圧延鋼材の 消費(鋼板・鋼帯)は9 万1,487 トン(前月10万7,385トン)と10万トンを下回った。前月より1 万5,898トン減少した。

 

 12月末在庫は、11万5,991トン(前月末在庫10万6,272トン)と前月末から9,719トン増加し、5か月連続で10万トンを上回って推移。Cr系及びCr-Ni系在庫量が増加した。

 

<生産量>

 

12月のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は、17万5,276トンとなり、前月11月(17万8,511トン)比 では1.8 %減となったが、前年同月(16万9,364トン)比では3.5%増。

 

  2023暦年のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量(194万9,309トン)の月当たり換算量は、16万2,442トンだった。

 

2023年度のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量(195万3,747トン)は2022年度(231万1,937トン)比15.5 %減となり、2020年度(211万4,557トン)をも下回った。

月当たりの換算量は16万2,812トンだった。

 

12月のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は、いずれの月当たりの換算量をも上回った。

 

2024年度第3四半期(2024年10月~12月)ステンレス熱間圧延鋼材生産量は、52万3,228トンと前年同期(48万8,160トン)比7.2 %増となった。月換算では17 万4,409 トン。

 

2024暦年は204万6,025トンと200万トンを上回り、2023暦年(194万9,309トン)比5.0 %増。月換算では17万502トンとなった。

 

図1にステンレス鋼 鋼種別生産量 暦年推移を示す。

 

2024暦年の鋼種別生産量は、

Cr系は83万666トン(2023暦年81万817トン)、

Cr-Ni系は81万5,704トン(2023暦年71万4,742トン)、

Cr-Ni-Mo系は16万7,340トン(2023暦年20万2,933トン)

及びその他系は23万2,315トン(2023暦年22万817トン)となった。

 

2023暦年比では、Cr系、Cr-Ni系及びその他系が増加した。

 

2020暦年比で、増加したのはCr系だけだった。

 

図1 ステンレス鋼 鋼種別生産量 暦年推移を示す。

 

図2にステンレス鋼鋼種別生産量 四半期別推移を示す。

 

2024年度第1四半期(2024年4月~6月)ステンレス熱間圧延鋼材生産量は、50万9,372トンと前年同期(49万5,423トン)比2.8%増となった。月換算では16万9,791トン。

 

2024年度第2四半期(2024年7月~9月)ステンレス熱間圧延鋼材生産量は、51万5,177トンと前年同期(47万1,916トン)比9.2 %増となった。月換算では17 万1,726 トン。

 

2024年度上半期(2024年4月~9月)ステンレス熱間圧延鋼材生産量は、102万4,549トンと前年同期(96万7,339トン)比5.9 %増となった。月換算では17 万758 トン。

 

2024年度第3四半期(2024年10月~12月)ステンレス熱間圧延鋼材生産量は、52万3,228トンと前年同期(51万5,177トン)比1.6 %増となった。月換算では17 万4,409 トン。

 

図2 ステンレス鋼鋼種別生産量 四半期別推移

 

<鋼種別 12月のステンレス熱間圧延鋼材生産量>

 

鋼種別内訳をみると、12月のステンレス熱間圧延鋼材

Cr系生産量は前年同月(67,365トン)比5.3 %増の70,926トン(前月は74,368トン)、

Cr-Ni系(304系)は同(68,410トン)比2.6 %増の70,218トン(前月は70,161トン)、

Cr-Ni-Mo系 は同(14,516トン)比11.8 %増 の16,235トン(前月は12,663トン)、

その他系は同(19,073トン)比6.2 %減の17,897トン(前月は21,319トン)と、

前年同月比では、その他系が減少した。

前月比で減少したのは、Cr系及びその他系だった。

 

経産省による鉄鋼生産内訳月報は、2022年(令和4年)12月分の調査をもって終了したため、その後は日本鉄鋼連盟が自主統計として特殊鋼鋼材生産・消費・在庫内訳を鉄連HPにて公表している。この特殊鋼統計データから、アイアールユニバースでは独自にステンレス鋼についての生産・消費・在庫推移を追跡調査している。

 

令和6 年12月分 ステンレス鋼の熱間圧延鋼材生産・消費・在庫内訳(鋼種別)を表1に示す。

 

12月のステンレス鋼熱間圧延鋼材生産量は、17万5,276トンとなり、前月11月(17万8,511トン)比 で1.8 %減となった。ステンレス鋼熱間圧延鋼材の生産量は11月及び12月は17万トンを上回った。

 

12月のステンレス熱間圧延鋼材の 消費(鋼板・鋼帯)は9 万1,487 トン(前月10万7,385トン)と10万トンを下回った。前月より1 万5,898トン減少した。

 

12月末在庫は、11万5,991トン(前月末在庫10万6,272トン)と前月末から9,719トン増加し、5か月連続で10万トンを上回って推移。Cr系、Cr-Ni系及びその他系の在庫量が増加した。

 

表1 ステンレス鋼鋼熱間圧延鋼材生産・消費・在庫内訳(鋼種別)

 

<鋼種別  12月のステンレス熱間圧延鋼材消費量>

 

12月のステンレス熱間圧延鋼材の 消費(鋼板・鋼帯)は9 万1,487 トン(前月10万7,385トン)と10万トンを下回った。前月より1 万5,898トン減少した。

 

鋼種別では、

Cr系が3万9,462トン(前月5万558トン)、

Cr-Ni系は3万3,962トン(前月3万8,179トン)、

Cr-Ni-Mo系は4,046トン(前月2,737トン)、

及びその他系が1万4,017トン(1万5,911トン)となった。

消費量が、前月比で増加としたのはCr-Ni系及びCr-Ni-Mo系だった。

 

<鋼種別 12月末ステンレス熱間圧延鋼材在庫量>

前月比で生産量が減少したものの、消費量も減少したため、12月末ステンレス鋼熱間圧延鋼材在庫は、11万5,991トン(前月末在庫10万6,272トン)と前月末から9,719トン増加した。在庫量は4か月連続で10万トンを上回っている。

 

鋼種別では、

Cr系が3万1,661トン(前月2万5,926トン)、

Cr-Ni系は5万5,760トン(前月5万2,244トン)、

Cr-Ni-Mo系は1万7,520トン(前月1万7,675トン)、

及びその他系が1万1,050トン(1万427トン)となった。

在庫量が、前月比で増加としたのはCr系、Cr-Ni系及びその他系だった。

 

<ステンレス鋼最終鋼材の生産量>

 

2024年12月のステンレス鋼最終鋼材の生産量は、前年同月(15万1,437トン)比4.0 %増の15万7,521トン(前月16万2,383トン)となった。

 

2023暦年のステンレス鋼最終鋼材の生産量は184万705トンであり、月換算は15万3,392トンだった。

 

2023年度のステンレス鋼最終鋼材の生産量は182万3,422トンとなり、2022年度(204万2,005トン)比10.7 %減だった。月換算では15万1,952トン。

 

2024年12月のステンレス鋼最終鋼材の生産量は2023年度月換算量及び2023暦年月換算量を共に上回った。

 

2024暦年上半期のステンレス鋼最終鋼材の生産量は前暦年同期(92.6万トン)比1.7 %減の91万トンだった。

 

2024暦年のステンレス鋼最終鋼材の生産量は184万4,412トンと、2023暦年(184万705トン)比を0.2 %増の前年並。2022暦年(213万316トン)は下回った。

 

<ステンレス鋼受注高>

2025年2月17日に鉄鋼連盟が発表した12月のステンレス鋼の受注高は14万2,069トン(前月15万1,237トン)だった。

前年同月(14万797トン)比では0.9 %増となった。

 

2023暦年は、166万2,331トンであり、前暦年(222万9,056トン)比では13.3%減となった。前暦年比では2年連続で減少した。月換算では13万8,528トンだった。

 

2023年度の受注高は前年度(177万5,867トン)比4.7 %減の169万3,010トンであった。

月換算では14万1,084トン。

 

12月の受注高は、2023暦年及び2023年度の月換算量を共に上回った。

 

2024暦年上半期の受注高は前暦年同期(82万851トン)比8.2 %増の88万7,794トンとなった。

 

2024年度上半期の受注高は前年同期(82万7,464トン)比7.9 %増の89万2,448トンとなった。

 

2024暦年の受注高は2023暦年(166万2,331トン)比7.0 %増の177万8,688トンとなった。

 

 

(IRUNIVERSE tetsukoFY)

 

 

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