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中国のニッケル銑鉄&鉱石価格動向(25年3月第2週) 上昇、インドネシア政策混乱で供給懸念

 2025年3月第2週の中国のニッケル銑鉄とニッケル鉱石価格は上昇している。2月下旬からインドネシアがニッケル生産規制を頻繁に改変し、混乱から鉱石の供給ひっ迫懸念が浮上した。原材料を輸入に頼る部分が大きな銑鉄価格は上昇した。一方、最終需要は鈍さが続いていることを反映し、中国の鉱石価格は動きが出ずにいる。

 

■インドネシア政策混乱で銑鉄3か月半ぶり高値

 

大統領が「ダナンタラ」創設に調印

(出所:インドネシア政府HP)

 

 インドネシア政府は2月24日、新たな政府系投資ファンド「ダナンタラ」」を創設した。初年度は200億ドル規模の投資を計画する。特にニッケル、ボーキサイト、銅といった鉱物資源の下流産業化、人工知能(AI)開発、石油精製施設、食料生産、再生可能エネルギーといった分野に焦点を当てる。

 

プレスリリース: Indonesia.go.id - Prabowo Signs Regulation and Presidential Decree for Danantara

 

 これに伴い、市場ではインドネシア政府がニッケル鉱石生産を抑制するとの観測が強まった。インドネシアは2月から3月にかけてニッケルを含む金属鉱石の価格設定政策を相次ぎ発表しており、現地でNPIを生産する中国企業の間では原材料調達に対する不安が広がった。

 また、ニッケル鉱石の生産国の1つであるフィリピンでも鉱石輸出の禁止に向けた動きがある上、雨期で生産が鈍っていることもNPIの原材料調達懸念につながった。

 

過去3ヶ月間のニッケル銑鉄価格の推移(NPI content 10-15% China)(RMB/Nickel/MTU)

 

 中国のニッケル銑鉄価格は2月27日に高値RMB985/MTUを付けた。2024年11月下旬以来の高値となり、RMB1000の節目越えが視野に入ってきた。

 ただ、3月に入ってからは横ばいで、中期で見ると2024年初めから1年以上RMB1000前後で張り付いている。上海有色網(SMM)は3月13日付のレポートで、「(中国の)製錬所の生産意欲は弱く、生産は低水準にとどまっている。エンドユーザーは、ほとんどが傍観者のままだ」と伝えた。

 

過去3ヶ月間のニッケル鉱石価格の推移(1.8min CIF China)($/ton)

 

 中国のニッケル鉱石価格は10月中旬に付けた仲値$71/tonか5か月間にわたり動きがない。長期では2020年5月以来の安値圏で推移している。

 

■LME一時4年ぶり安値、SHFEも追随

 

過去3か月間のLME($/ton)とSHFE(RMB/ton)のニッケル価格の推移

 

 精錬ニッケル価格は上昇している。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル価格は3月13日に現物$1万6460/tonを付けた。上海先物取引所(SHFE)のニッケル価格は3月13日に現物RMB13万2520/ton。ともに2024年10月以来の高値を回復した。国際的な鉱石ひっ迫懸念に加え、米ドルの対主要通貨に対する下落も金属取引を後押しした。ただ、精錬の国際市場では構造的な供給過剰懸念も根強い。

 

関連記事: 2025年2月LMEニッケル相場の推移一覧 トランプ関税不安と根強い供給過剰懸念で4カ月続落 | MIRU

 

Topics

2月18日

 

 

 IRuniverseは2月18日、べルサール御成門タワー(東京・港)で「第11回バッテリーサミット」を開催した。ニッケル協会本部のPablo Rodriguez Dominguez氏が「欧州バッテリー規則について」をテーマに講演するなど、ニッケル関連の話題も多かった。

 

関連記事: 第11回BatterySummitアーカイブ | MIRU

 

2月19日

 フェロニッケルメーカーの大平洋金属(パシフィック・メタルズ、PAMCO)は2月19日、自社ホームページ上で、「カナダ深海鉱物調査会社のザ・メタルズ(The metals company、TMC)との共同実験で、深海で採掘したサンプルから高品位のニッケル-銅-コバルト合金とケイ酸マンガンを生産した」と発表した。これらの物質の商業規模生産は世界初。

 

関連記事:大平洋金属、深海サンプルからニッケル-銅-コバルト合金を商業規模生産 世界初 | MIRU

 

2月3日

 

 

フィリピン上院議会は2月3日、ニッケル鉱石などの金属鉱石の輸出を5年間の猶予期間を経て禁止する上院法案を最終読会で承認した。国内の加工業や製造業の振興を促し、「下流化」加速に結び付ける。

 

プレスリリース:https://web.senate.gov.ph/press_release/2025/0203_escudero1.asp

関連記事: フィリピン新法案が鉱石輸出を禁止 しかしどこまで徹底できるのだろうか? | MIRU

 

 

(IR Universe Kure)

 

 

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