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ICSGが最新予測を発表 2025~2026年、銅市場は引き続き供給過剰の見通し

 国際銅研究会(International Copper Study Group, ICSG)は4月28日、2025年および2026年の銅市場に関する最新の需給予測を公表した。鉱山生産、精製銅生産、銅使用量はそれぞれ増加が見込まれているが、生産が使用を上回る供給過剰の傾向は続く見通しとなっている。

 

 ICSGによれば、2025年の世界精製銅市場は約28.9万トンの供給過剰となり、2026年も約20.9万トンの過剰が見込まれる。これらの予測は中国の表面上の需要(報告ベース)に基づいており、国家備蓄局(SRB)などの未報告在庫は含まれていない。

 

(世界銅鉱山生産量、千トン)

 

 2025年の世界銅鉱山生産量は前年比2.3%増の2,350万トンとなる見通し。増産要因は、コンゴ民主共和国(DRC)のカモア鉱山とモンゴルのオユ・トルゴイ鉱山の拡張、さらにロシアのマルムィズ新鉱山の稼働開始によるものとされる。また、DRC、ブラジル、イラン、ウズベキスタン、エクアドル、エリトリア、ギリシャ、アンゴラ、モロッコなどでの中小規模鉱山の新設や拡張も生産を押し上げる。一方で、オーストラリア、インドネシア、カザフスタンでは生産の減少が見込まれており、これが全体の成長を一部相殺することになる。

 

 2026年の鉱山生産はさらに2.5%増加すると予測されている。中国を含む新規および拡張プロジェクトの継続的な稼働に加え、2025年に一時的に落ち込んだインドネシアでの回復、またチリやザンビアにおける生産改善が全体の増加を後押しする。加えて、2025年と同様に複数の国において中小規模鉱山の稼働が続くことで、世界の鉱山生産は持続的な成長が見込まれる。

 

(世界精製銅生産、千トン)

 

 精製銅生産は2025年に前年比2.9%増加すると予想されている。中国での生産能力拡張の継続に加え、インド、インドネシア、DRCなどの新規精製施設の稼働が追い風となる。内訳としては、電解精製(一次)は3%増、SX-EW法は3.3%増、二次精錬は2.2%増となる見通し。

 

 2026年には増加率が1.5%にとどまり、特に電解精製は鉱石供給制約の影響で伸びが鈍化するとみられる。これに対し、SX-EW法は2.2%、二次精錬は6.4%と引き続き堅調な伸びが予想されている。

 

(世界精製銅使用量、千トン)

 

 世界の精製銅使用量は、2025年に2.4%増、2026年に1.8%増と予測されている。前回(2024年9月)の予測と比べて下方修正された形だ。主因は国際貿易政策の不確実性と、それによる経済成長の鈍化が需要に悪影響を及ぼすと見込まれるためである。

 

 中国の需要は2025年に2.0%、2026年には0.8%の増加にとどまる一方、アジア地域全体では引き続き成長が見込まれている。対照的に、欧州、日本、米国など他の主要地域では需要の伸びは限定的とされる。

 

 とはいえ、電気自動車・再エネ関連のエネルギー転換、都市化、デジタル化(データセンター)や、インドなどにおける半導体生産拠点の新設が銅需要を支えるとICSGは指摘している。

 

(世界精製銅使用量および供給量予測、千トン)

 

*本稿すべてのデータ、図表の出典は国際銅研究会(ICSG)

 

 

(IRuniverse Lin)

 

 

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