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豪ライナス、マレーシアでのジスプロシウム加工を開始 日本向け供給視野

2025/05/20 19:00

 オーストラリア資源のライナス・レアアースは5月16日、上場するオーストラリア証券取引所(ASX)で、「マレーシア工場でジスプロシウムの生産を開始した」と発表した。中国以外での中重希土類の商用加工は世界初。日本政府は中重希土類の供給でライナスと提携している。

 

プレスリリース:02947190.pdf

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 同社は4月下旬に発表した2025年1-3月期の業績報告で、ジスプロシウムを5月、テルビウムを6月にそれぞれマレーシアで商用加工を始めると発表していた。中重希土類の加工は中国が寡占しているが、中国側の輸出規制が強まる中、脱中国依存を視野に入れたサプライチェーン(供給網)確立を模索する動きが進む。ライナスは発表資料の中で、「新たなサプライチェーン構築で中国の動きに価格が左右されにくくなる」と説明した。

 同社はまた、発表資料の中で、生産される重希土類について、「日本や欧米と重希土類の供給で交渉している」と述べた。日本政府は2023年3月、ライナスとの重希土類の供給契約と総額200百万豪ドル(約180億円、当時)の出資を発表していた。

 

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(IR Universe Kure)

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