カンボジア、24年の鉱業税収が8割増 産業育成進む、ボーキサイトや金に潜在力・現地報道
2025/05/22 18:38
カンボジア英字紙のプノンペン・ポストが5月20日に伝えたところによると、2024年の同国の鉱業税収は約1億ドルと前年比79%増えた。海外投資の呼び込みなどが奏功し、産業が形成されつつある。
■平和が産業を育成
同国のケオ・ラタナック鉱業・エネルギー相が同日、同国南部コンポンスプー州のセメント工場の落成式での演説で明かした。ラタナック氏は「平和が産業育成を促進している」とした上で、「カンボジアの鉱業はまだ初期段階にあるが、国内外の投資誘致が奏功し、新たな税収源となりつつある」と話したと伝わった。
2024年はコンポンスプー州だけで鉱業税収が500万ドル超に達し、2025年1-3月期には74鉱業事業で1,900人の直接雇用が創出されたとも伝わった。
■ボーキサイトや金の埋蔵を確認
カンボジアの地図
(出所:Wikipedia)
カンボジアはボーキサイト、鉄、マンガン、金、銅等など鉱物の賦存が知られているが、長年の内紛の影響で国家体制が整っていないほか、経済活動も疲弊しているため、輸出段階まではこぎつけていない。日本勢はJOGMECが2010年から探査などで協力している。ほかにはシンガポールやカナダの企業が金などの採掘に乗り出している。
なお、今回竣工したコンポンスプー州のセメント工場は、カンボジアのセメント工場としては6か所目。これにより、カンボジアは自国産セメントで国内需要を賄えるようになったとされる。工場は中国安徽省の国有セメント大手、海螺國際(コイチ・・インターナショナル)との合弁で建設した。
(IR Universe Kure)
関連記事
- 2025/08/27 香港にLME承認倉庫が開設 アルミや銅、ニッケルなど取り扱い、対中貿易に寄与
- 2025/08/27 2025年6月 三酸化モリブデンほか輸入統計分析 三酸化モリブデンは増加、上期累計数量・金額とも前年超え維持
- 2025/08/27 国内FPD製造装置生産Report#16 2025年前半生産額前年比10%増 2年連続の増加
- 2025/08/27 工具生販在Report#71特殊鋼工具販売概況 2025年前半販売額前年比1%増加
- 2025/08/26 タングステン市場近況2025#8 快進撃、すべて過去最高値 中国は輸出再開も投機買い
- 2025/08/26 アルミUBC自治体入札2025#16 千葉県柏市9月渡しも300円のステージへ
- 2025/08/26 米の重要鉱物リスト案 銅、鉛も追加候補に――パブリックコメントスタート
- 2025/08/26 国内パソコン出荷 2025年7月 出荷台数増続く
- 2025/08/25 三協立山 「グリーンアルミ」の採用を強化―― EGAからの調達
- 2025/08/25 二次電池PSI-Report#206アルカリ二次電池 2025年前半販売額2割減少 内需減