Loading...

インドネシア、中国・青山集団のニッケル工場に制裁か 環境問題で、外電報道

2025/06/20 17:04
文字サイズ

 インドネシア政府が同国スラフェシ島のニッケル生産拠点であるモロワリ工業団地(IMIP)に、環境条例違反による制裁を科すもようだ。米ブルームバーグ通信が6月19日に伝えた。同団地は中国の青山控股集団(Tsingshan Holding Group)がニッケルを生産している。もし生産が止まれば、インドネシアからのニッケル供給に影響が出る可能性がある。

 

 

 報道によると、インドネシア政府は、不十分な廃水管理、大気汚染、無許可の尾鉱エリアの使用などの問題について、MIPに政府指導を行った上で罰金を科す方針だ。この工業団地を巡っては4月に地すべり事故が起きたほか、2023年末には死者20人近くを出す大事故が発生していた。

 

関連記事: インドネシアのニッケル工場事故、死者18人に拡大 従業員デモも発生、中国投資に不満 | MIRU

 

 インドネシアは世界最大のニッケル生産国。しかし、近年は地元住民や国外の環境団体などの間から、資源採掘に伴う環境汚染への懸念も高まり、政府も無視できなくなっている。

 6月10日には、同国政府が西パプア州のラジャアンパット諸島でのニッケル採掘を一時停止する方針を固めたとも伝わった。同地域ではインドネシア国営のアネカ・タンバン(アンタム、PT Antam)がニッケルを採掘しているが、世界有数のダイビングスポットであるため、環境保護団体などから鉱業活動に対する反対が出ていた。

 

関連記事:中国のニッケル銑鉄&鉱石価格動向(25年6月第2週)  横ばい圏で調整、銑鉄3か月ぶり安値 | MIRU

 

(IR Universe Kure)

関連記事

新着記事

ランキング