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企業価値向上を図るために 三和油化工業のあくなき挑戦  

2025/08/02 09:13
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企業価値向上を図るために 三和油化工業のあくなき挑戦  

三和油化工業(愛知県刈谷市 柳均社長 東証スタンダード4125)は廃溶剤からのリサイクルを主業としながらも化学品の製造、リン酸のリサイクルなど行っている。最近では半導体工場からの廃液処理を手掛けるべくエア・ウォーターマテリアル社と合弁会社(サンワマテリアルソリューションズ)を北九州に設立。

https://www.iru-miru.com/article_detail.php?id=65895

こちらの本稼働は2027年4月から、となっている。

最も新しい動きでは、貴金属、レアメタルの分離、回収事業を行うエー・アンド・エイチジャパンをM&Aで買収したことだ。

https://www.iru-miru.com/article_detail.php?id=76456

三和油化の熊崎取締役によると

「弊社は液体系は得意ですが、金属系は弱いところがありました。一方、エー・アンド・エイチ社は技術力を活かして事業拡大を目論んでいたがリソース不足(人、資金、土地)という課題があり、今回のM&Aは相互補完できる形になった」とのこと。

エーアンドエイチは国内では数少なくなっている、あるいは唯一といっても良いインジウムのリサイクルを行っているが、今後はこのインジウム含めたレアメタルの処理能力を増強していく計画。

 

三和油化は今後の方針、戦略として以下のグランドビジョン2030を掲げている。

 

 

 

熊崎取締役によると

「今後も企業価値向上を目的とした手段の一つとしてM&Aを検討していきたいと意欲的。

三和油化を企業、社会あるいは国が必要とするサステナブルニーズに応えていきたいという目標も掲げており、

そのなかに資源調達リスク等の課題解決、がある。

 

日本国も矢継ぎ早に重要鉱物の安定供給に係る方針と対象鉱物を発表。

最新版ではフッ素(蛍石)とタングステンが加わっている。

経済産業省の重要鉱物安定供給確保に向けた取組方針:戦略的分析と展望

https://www.iru-miru.com/article_detail.php?id=76375

 

半導体工場ではまさにフッ素を大量に使用しており、そのリサイクルは喫緊の課題となっている。

このフッ素(蛍石)は100%輸入、しかも中国依存度がきわめて高い原料である。

このフッ素のリサイクルを実用的に行っている企業は世界的にも存在しないのではないだろうか?

現在は中和してフッ化カルシウムとして埋め立てているケースがほとんど。

フッ酸やフッ硝酸はステンレスメーカーの酸洗工程で使われている。

リサイクル品として使うにはフッ素の純度を上げていくことが肝要。

半導体アイランドの九州は特に多く、その北九州に半導体廃液の処理工場を

もつ三和油化としても、このフッ素のリサイクルを完成させるべく研究を続けている。しかしリサイクルするにはなかなか困難な材料であるが半ば国家的な使命としても取り組むべき課題として彼らは燃えている。

 

 電池材料関連ではすでにバインダーの販売も行っているが、今後はLFP(リン酸鉄)バッテリーのリサイクルについても彼らなら取り組んでいくことができるのではないだろうか?リン酸のリサイクルはすでに行っている。

 

また、エンジニアリング事業では、上図にもあるが、今後は化石燃料関係のプラントの撤退あるいは閉鎖が増え、解体需要が増えることが予想されているため、三和油化はこのプラント解体から発生した

金属スクラップのリサイクルにも挑戦していく方針である。彼ら自身で解体を行うのではなく、解体事業者とのタイアップが最も現実的。

このエンジニアリングの事業売上を12億円までまずはもっていきたいとしている。 

 

企業価値の向上がひいては産業界のため、社会のため、国のためにもなる、という信念をもって三和油化はあくなき挑戦を続けている。

 

(IRUNIVERSE YT)

 

 

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