アメリカン・バッテリー・テクノロジー・カンパニーAmerican Battery Technology Company(ABTC)社は、ネバダ州に現在使用されていない鉛バッテリーリサイクル工場を買収し、ABTC社が開発した独自のLiBリサイクル工場へ転用すると発表した。
ABTC社CEO Ryan Melsert氏は、鉛バッテリーリサイクル工場の設備は同社が開発した独自の技術によるLiBリサイクル工場と同じような設備であり、自社で新たにLiBリサイクル工場を建設より遥かに安価に買収でき、しかも早期に商業プラントへ転用が出来るとしている。
今回買収した設備は137,000スクエアー・フィートで、現在は使用されていない。買収した鉛バッテリーリサイクル設備は既に過去に同様の操業の許可が下ろされている。
既に同社の独自プロセス設備は移転が実施されており、配電設備、HVAC、コンプレッサー、窒素設備、排水処理設備、原料取扱い設備、分析品質管理設備、操業管理設備なども備えられており、同社の独自開発したLiBリサイクルが
稼働可能なインフラも具備されている。
莫大な費用を要すると言われているEV車用LiB製造設備へLiBリサイクル原料を補完する機能が求まられているが、現実はLiBリサイクルビジネスの経済性は必ずしもこれまで明らかになっていない。
ABTC社の鉛バッテリーリサイクルプラントをLiBリサイクルプラントへ転用するとの発想は正に今後のLiBリサイクルを加速し経済的な負担も削減できると思われる。
この発想は日本など鉛バッテリーリサイクル事業を実施中の企業にも発想の転換を促す良い材料になると思われる。
(IRuniverse Katagiri)