韓国自動車大手の現代自動車は8月30日、自社ホームページ上で、「同国資源大手の高麗亜鉛(コリア・ジンク)との間で、車載バッテリー向けニッケルの調達で協力することで合意した」と発表した。現代時は子会社を通じて総額約5200億ウォン(約573億円)を投じ、高麗亜鉛の発行済み株式のうち5%を取得する。
両社はニッケルの調達・加工・中間材料の確保やリサイクル事業などで協業する。EV向けバッテリーの主要原料を韓国亜鉛から現代時に安定的に供給するサプライチェーン(供給網)確立も目指す。さらに、米インフレ抑制法(IRA)の基準を満たす水準のニッケル生産を目指し、鉱山開発にも共同投資する。高麗亜鉛は2025年までにオンサンにてニッケル精錬所を建設。2026年からの稼働を予定している。
高麗亜鉛は亜鉛生産で世界最大規模。亜鉛のほかに鉛や銅、金、ニッケル、ビスマス、ガリウム、カドミウムなどを生産する。韓国東南部の温山(オンサン)に製錬所がある。
(IR Universe Kure)