石油メジャーの米エクソンモービルは13日、米アーカンソー州で2027年からリチウム生産を始めると発表した。EV(電気自動車)搭載用のリチウムイオン電池向けとして出荷する予定で、すでにEVメーカーや電池メーカーと折衝も始めているという。30年までにEV100万台分に相当するリチウムの年産体制を整え、主要プレーヤー入りを目指す。北米産の重要鉱物などの採用を前提にした米のインフレ抑制法が、石油メジャーのリチウム分野への参入を促した形だ。
計画によると、生産拠点になるのはアーカンソー州の12万エーカー(約485平方キロメートル)の敷地で、23年初めに権利を獲得済みという。
従来の石油・ガス掘削法で地下1万フィート(約3000メート)ルからリチウムを含む塩水を汲み上げ、その後、直接リチウム抽出法(DLE)でリチウムを分離して、現地で電池用原料に転換する計画。
(IRuniverse G・Mochizuki)