3月1日、TOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴)とENEOS株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:宮田 知秀)は、共同開発契約を締結し、古紙を原料とした国産バイオエタノールの事業化に向けた実証事業を開始する。
バイオエタノールは、カーボンニュートラルの実現に向けて、自動車燃料や化学品用の原料などさまざまな用途での利用が期待されてる。また、近年世界中で需要が高まっているSAF(持続可能な航空燃料)の原料としても注目されている。
両社は、2021年よりエネルギーの脱炭素化と循環型社会の実現に向け、古紙を原料とした国産バイオエタノール事業の立ち上げについて、共同で検討を続けてきた※1。具体的には、TOPPANが開発している、防水加工された紙やノーカーボン紙等の難再生古紙を原料とする前処理プロセスと、ENEOSが開発している、エタノールの連続生産プロセスとの組み合わせによる製造効率の向上について、小規模スケールで検討してきた。
この実証では、前処理プロセスにおいて、不要物質が適切に除去され、繊維分が豊富な原料となっているか、その後の糖化発酵プロセス※2においては、原料の連続投入とエタノールの抽出によって製造効率をより向上できるかについて検証していく。パイロットスケールでのプラントによる実証運転を行い、事業採算性を見極め、2030年度以降の事業化を目指す。
<古紙を原料とした国産バイオエタノール製造プロセス>実証事業の概要
※1 2021年6月14日公開:凸版印刷とENEOS、古紙バイオエタノール事業で協業検討開始
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2021/06/nsrelease210614_1.html
※2 繊維分から酵素や酵母によってエタノールを作り出すプロセス
(IR universe rr)