東邦亜鉛は5月14日、自社ホームページ上で、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州のエンデバー鉱山の権益を売却すると発表した。同社は同じく豪州で運営に関わるアブラ鉱山が経営破綻したことが4月に分かり、前日5月13日の2024年3月期決算で大幅赤字を発表したばかりだった。経営の立て直しに向け、資産見直しを急ぐ。
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売却先は豪上場の資源大手ポリメタルズ・リソーシズ(Polymetals Resources)の完全子会社コバル・メタルズ(Cobar Metals Pty Ltd)。譲渡価額、譲渡予定日は非公表。取引成立後、売却益約18億円を特別利益として計上する。エンデバー鉱山とその運営会社は、東邦亜鉛の豪子会社でアブラ鉱山の運営にも携わるCBH Resources Limitedの完全子会社で、同鉱山は2020年初めから休山していた。
取引成立後は、ポリメタルズが州政府に対し鉱山の原状回復の責務を負う。東邦亜鉛は現在の環境保証を譲渡時点の差し入れ金額を上限として2年間継続する。東邦亜鉛は「鉱山管理と(鉱山の)原状回復義務から解放され、将来の追加負担の可能性も抑制できる」とした。
プレスリリース:news_20240514.pdf (toho-zinc.co.jp)
(IR Universe Kure)