希土類(レアアース)リサイクルを手掛けるカナダのサイクリック・マテリアルズ(Cyclic Materials、加オンタリオ州)は7月16日、自社ホームページ上で、「米情報技術(IT)大手のマイクロソフトからの出資を受け入れた」と発表した。廃棄済みハードドライブからのレアアース回収で協業する。米巨大テック企業も鉱物リサイクルに意欲を示し始めた。
マイクロソフトは傘下の投資ファンドを通じ同社に出資した。出資規模は明かされていない。マイクロソフトは2030年までに直接業務や製品、パッケージングを含めた事業全体でのごみゼロ計画を進行中で、出資はその一環としている。ハードドライブに関しては、データなどを処理した後に金や銀などを回収しているが、レアアースは未回収なのが現状だ。
サイクリックはこのレアアース回収で特許技術を申請中。同社は2021年創業で、6月にカナダ・オンタリオ州キングストンに回収レアアースの処理工場を開設したばかり。マイクロソフトとも過去数か月間に渡りハードドライブからのレアアース回収で実験を行った。実験中の改良もあって回収速度を上げることができたが、シュレッダーに磁石が詰まるといった課題も残った。
(IR Universe Kure)