中国工業情報化省は8月20日、ホームページ上で、2024年2回目のレアアース生産枠を13万5000トンにすると発表した。2月発表の2024年1回目からは横ばいだったが、2023年の2回目(12万トン)から12.5%増えた。
プレスリリース:两部门关于下达2024年第二批稀土开采、冶炼分离总量控制指标的通知 (miit.gov.cn)
国策会社の中国稀土集団および国有大手の中国北方稀土(集団)高科技の2社に向けて通知した。生産枠のうち、軽希土類が12万5990トン、中重希土類が9010トンだった。
軽希土類は前年の2回目(11万1793トン)から13%増え、2024年の1回目(12万4860トン)からもやや増えた。軽希土類には車載バッテリーの材料となるネオジムなどが含まれ、EVを新たな経済成長の軸の1つにしていく政策方針に変わりはないとみられる。
一方、中重希土類は前年(8207トン)か10%増えたが、1回目(1万140トン)からは縮小した。中重希土類は兵器向け需要が多いが、中国での埋蔵量が多い鉱種が多いため、西側諸国との対立に備えた外交カードとして温存しているとの見方もある。
軽希土類の生産枠は、7割強が北方稀土に割り当てられた。中国稀土は軽希土類の3割弱と中重希土類のすべてを請け負う。
精錬枠は12万7000トンで、1回目からは横ばい、前年の1回目(11万5000トン)から10%増えた。こちらも北方稀土が7割弱を割り当てられた。
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