JX金属は2日、インドに現地法人「MATERIALS SERVICE COMPLEX INDIA PRIVATE LIMITED略称:MSCI社」を設立、4月から営業活動を始めたと発表した。半導体関連企業、コネクタメーカーを始めとした製造業の誘致を積極的に進めるインド政府の政策を映して半導体材料、情報通信材料分野で高い潜在成長力を持ち始めた同国市場の本格開拓を見据えた拠点展開になる。
発表によると、MSCI社はJX金属の100%子会社であるJX金属商事が95%、同社の100%出資子会社Materials Service Complex (Thailand) Co.,Ltd.が5%出資する形で、資本金2800万インドルピーで設立。本社はインド南西部のカルナータカ州ベンガルールに置く。非鉄金属原料をはじめとする金属原料、加工製品、化学工業品、表面処理薬品、鉱物類、リサイクル金属材の販売などを手掛けるほか、インドの市場調査機能も担うという。
インド市場はスマートフォンやデータセンター、自動車などの幅広い産業の需要増加などを映して、急速に成長している。インド政府が積極的に取り組む半導体関連企業、コネクタメーカーを始めとした製造業の誘致政策を背景に、企業進出に弾みがついており、製造拠点の設立やR&D拠点への投資も活発だという。
JX金属では「MSCI社にはJX金属およびJX金属商事から人材を派遣し、JX金属商事が取り扱う金属加工品をはじめとする幅広い製品のマーケットを開拓することに加え、JX金属の半導体用スパッタリングターゲットの重要顧客・研究機関との関係構築や半導体材料の販売網の構築を図っていく」としている。
(IRuniverse G・Mochizuki)