4月25日、豊田通商は、グリーンスチールの原料となる電解鉄を製造する米Electra Steelに出資したと発表した。Electra Steelは2020年に設立された企業で、湿式電解精錬法を使って幅広い品位の鉄鉱石から純度約99%の高純度鉄を製造している。
同社の製造法は低温での精錬が可能なため、需要に応じた柔軟な操業ができ、再生可能エネルギーの利用にも適している。また、従来の高炉法と比べて鉄1トン当たりのCO₂排出量を大幅に削減できるのが特徴。
鉄鋼業界は世界のCO₂排出量の約10%を占めており、脱炭素化が急務。自動車業界をはじめとするエンドユーザーからは、環境配慮型素材としてグリーンスチールの需要が高まっている。
今回の出資により、豊田通商は電解鉄の販売を通じて鉄鋼メーカーのグリーンスチール製造を支援し、完成した製品を自動車メーカーなどに供給する。鉄鋼から自動車までをつなぐ一貫したグリーンスチールのサプライチェーン構築を目指す。
Electra Steel社 概要
- 本社所在地:米国コロラド州
- 設立:2020年3月
- 代表者:Sandeep Nijhawan
- 事業内容:電解鉄製造
- 展開地域:米国・カナダ
(IRuniverse Lin)