ステンレスの国際業界団体である世界ステンレス協会(Worldstainless、旧ISSF)が6月20日にホームページ上で発表した統計によると、2025年1-3月期の世界のステンレス鋼の生産量は前年同期比6.2%増の1554万トンだった。米中の増産が続き堅調を維持した。
プレスリリース:worldstainless releases stainless steel melt shop production for Q1 2025 - worldstainless
1-3月期の生産量のうち、米国が前年比8.6%、中国が11.2%それぞれ増え、増加率は2024年の6.9%と7.5%から拡大した。欧州の生産量の増加率も2024年の1.5%から2.9%に伸びた。一方、中国・韓国以外のアジア地域では減産に転じ、2024年に9.2%増と大きく伸びたブラジル、インドネシア、ロシア、北アフリカ、韓国の「その他の地域」も4.5%減となった。
2025年1-3月期の世界のステンレス鋼生産量
(出所:Worldstainless)
ステンレスは供給増に加え、原材料であるニッケルの国際価格のさえなさなども背景に、価格は下押し圧力も強い。
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