中国金鉱最大手の紫金鉱業は6月30日、上場する香港証券取引所で、「カザフスタンのRaygorodok金鉱山を買収する」と発表した。買収額は12億ドル(約1兆7000億円)。9月までの買収手続き完了を目指す。
プレスリリース:2025063000395.pdf
シンガポール子会社などを通じ、Raygorodokを運営するRG Gold LLPとRG Processing LLPの権益100%を取得する。採掘設備と加工工場が買収資産に含まれる。Raygorodokはカザフスタン北部アクモラ州にある同国最大の金鉱山の1つ。
紫金は金価格高騰の恩恵を受け、好調な経営を続けている。4月に発表した2025年1-3月期純利益は101億元と前年同期比62%増えた。豊富な手持ち資金を武器に主に発展途上国での資産買収を進める。2024年秋には、ガーナの金鉱買収を発表した。
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一方、西側諸国では紫金の快進撃に警戒も根強い。カナダ政府は2024年、同国の鉱業大手ソラリス・リソーシズに対する紫金の出資を認めなかった。2025年に入ってからは、米国が同社をウイグル強制労働疑惑で禁輸リストに加えている。
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(IR Universe Kure)