ギニアの2025年1-6月期のボーキサイト輸出量は、9980万トンと前年同期比36%増え、同期間として過去最高を更新した。ロイター通信が7月4日、政府筋の発表として伝えた。中国のアルミ加工需要が輸出急増に結び付いたとみられる。
ロイターによると、1-6月期のギニアの輸出のうち、大手のボケ鉱山会社(SMB)が3120万トンと約3分の1を占めた。同社はシンガポールのウイニング国際集団のほか、中国山東魏橋創業集団社や山東煙台港集団社といった中国勢が出資する。中国国有アルミ大手の 中国アルミ業も890万トンを輸出し、中国国家発展改革委員会が支えるファンドなど中国勢によるギニアからのボーキサイト輸出が活発だった。
一方、ギニアの軍事政権が採掘規制を実施している関係で、地場の中小業者による輸出は停滞したという。
ギニアは世界2位のボーキサイト生産国。一方の中国はアルミ生産で世界の5割を握る。中国はかつてはインドネシア産のボーキサイトを輸入していたが、インドネシア側が輸出規制を始めてからはギニア産でその穴を埋めるようになった。インドネシアは2023年にはボーキサイトの輸出を禁止している。
中国のボーキサイト調達国の変遷
(出所:JOGMEC)
ボーキサイト以外の資源分野でも、ギニアと中国のつながりは強まっている。ギニア最大規模のシマンドゥ鉄鉱石鉱山にも、中国宝武集団などの国有大手が関与する。
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(IR Universe Kure)