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週刊バッテリートピックス「パナ、米電池工場の増産見直し」「中古EVに診断書」など

2025/07/13 16:25
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 2025年7月7日~7月13日のバッテリー業界では、パナソニックHDの米工場の生産計画見直しが話題だった。6月にはホンダが栃木工場の建設見直しを発表したばかりで、電気自動車(EV)失速の影響が続く。一方、スズキは新車の電池パックに中国製を採用。中古EVの品質鑑定や、中古電池の活用など中古品への取り組みも目立った。

 

 

 IR Universe9月25日、第12回Battery Summit を開催する。今回は、中国の金属情報プロバイダーSMM(上海有色網)との共催となる。 

 

9月25日(木) 第12回 Battery Summit in TOKYO | MIRU

日程

2025年9月25日(木)13:00~18:30

2025年9月26日(金)バッテリー関連工場訪問予定

 

会場

東京国際フォーラム Hall D7

〒100-0005 東京都千代田区丸の内3丁目5-1

 

<国内>

●パナ、米EV電池工場の増産見送り テスラ失速で

 パナソニックホールディングス(HD)が米中西部カンザス州に新設したEV用の車載電池工場の生産計画を見直すことが7月11日に分かった。時事通信などの国内メディアが同日伝えた。2026年度に約30ギガワット時(GWh)に生産能力を引き上げる計画だったが、主要顧客の米EVテスラの失速などを受けてフル稼働を先送りする。

 

●オリックス自動車、中古EVに「診断書」 丸紅、パナと

 オリックス自動車と丸紅、パナソニックHDの3社は7月11日、「中古EVバッテリーの劣化診断システムを活用した共同実証実験を7月から始める」とそれぞれのホームページ上で発表した。オリックスの入札会で扱う中古EVに性能診断書を付け、中古EVの値崩れを防ぐ。

 

中古EV電池の「診断書」イメージ

(出所:パナソニックHDの発表資料)

 

プレスリリース: オリックス自動車、EVolity、パナソニックHD 電気自動車の二次流通価値向上に向けたバッテリー劣化診断を活用した共同実証実験を開始 | 提携・共同発表 | 企業・経営 | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan : パナソニック ニュースルーム ジャパン

 

●スズキ、EV版「ビターラ」情報公開 電池は中国製

 

 スズキは7月10日、自社ホームページ上で、同社初のバッテリーEV「eビターラ」の先行情報を公開した。インドで生産し、中国BYD傘下の弗迪電池(FDB)製など中国製の電池を使う。

 

プレスリリース:スズキ初のバッテリーEV 新型「e ビターラ」の先行情報を公開|スズキ

 

●東レリサーチ、二次電池で積水化学と覚書

 東レリサーチセンター(TRC)と積水化学工業は7月10日、二次電池とその周辺部材の評価試験に関する技術的・商業的検討を共同で進めるための覚書を締結したと発表した。

 

関連記事:東レリサーチセンターと積水化学 二次電池評価試験に関する連携開始 | MIRU

 

●日立、次世代固体酸化物形燃料電池の技術を開発

 

  日立製作所の研究部門は7月10日、ホームページ上で、「低温で高出力な発電を可能にする次世代固体酸化物形燃料電池(SOFC)技術を開発した」と発表した。燃料電池の構造を細かく分割して管理することで各セルごとに性能を評価し、不良セルを事前に除去できるようにする。

 

プレスリリース: 低温で高出力発電を実現する次世代燃料電池技術を開発 - 研究開発:日立

 

●ヤンマー、船舶用水素燃料電池システムがドイツでデザイン賞

 ヤンマーホールディングス(本社:大阪市)は7月9日、自社ホームページ上で、「同グループ会社のヤンマーパワーテクノロジー(同)が開発した船舶用水素燃料電池システム『GH240FC』が、ドイツのデザイン賞を受賞した」と発表した。

 

受賞した船舶用水素燃料電池システム

 

(出所:ヤンマーHD発表資料)

 

プレスリリース:舶用水素燃料電池システムがドイツのデザイン賞「Red Dot Design Award 2025」を受賞|2025年|ニュース|ヤンマー

 

<海外>

●欧ステランティス、中国合弁が破産

 欧州自動車大手ステランティスの中国合弁会社が7月8日、正式に破産宣告をした。謄訊網などの中国メディアが7月11日までに伝えた。

 

欧自動車ステランティス、中国合弁が破産 国産車人気にあらがえず | MIRU

 

●米フォード、ミシガン工場の建設危機を回避

 米自動車大手フォード・モーターは7月8日、ミシガン州で建設中の電気自動車(EV)用電池工場について、大規模減税・歳出法案が修正されたことで、税額控除の適用を受けられる見通しになったとの声明を発表した。ロイター通信などが同日伝えた。

 

関連記事: 週刊バッテリートピックス「夏バテに注意」「Eキューブが三元系の無力化技術」など | MIRU

 

●米セントロ、第2世代のセミトラクター開発

 

 米電気商用車メーカーのセントロ(Cenntro)は7月8日、自社ホームページ上で、「第2世代水素燃料電池のセミトラクターを開発し、米国環境保護庁(EPA)の認証を取得した」と発表した。

 

プレスリリース:Cenntro Develops Second-Generation Hydrogen Fuel Cell Class 8 Semi-Tractor and Receives EPA Certification | Cenntro Inc

 

●豪エコサイクル、回収電池の粉砕工場を建設へ

 オーストラリア電池リサイクルのエコサイクル(EcoCycle、本社・ビクトリア州メルボルン)は7月、回収した電池の粉砕工場をメルボルンに建設すると明かした。

 

関連記事:豪州初のリチウム電池・機器内蔵電池破砕工場は9月開設予定 豪EcoCycle社 | MIRU

 

(IR Universe Kure)

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