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インドネシアのニッケル工場で暴動 中国・青山集団のモロワリ工業団地、軋轢背景か

2025/08/11 16:24
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 インドネシア中部スラフェシ島のニッケル生産拠点であるモロワリ工業団地(IMIP)で8月8日、暴動が発生した。CNNインドネシアやメディア・インドネシアといった現地メディアが8月11日までに伝えた。IMIPは中国の青山控股集団(Tsingshan Holding Group)が運営し、過去にも爆発事故が起きている。

 

■窃盗犯の虐待死に住民が怒り

 IMIPホームページ上でのこの件に関する正式発表はまだ。報道によると、発端は地区内で窃盗を図った19歳の若者を、警察と警備員の4人で虐待し、死亡させてしまったこと。その後、事件に怒った住民らが工場を襲撃し、暴動に発展した。一時は石や弓で攻撃してくる住民グループに対し、警察がゴム弾を発射し応戦する事態になったようだ。

 インドネシア当局は既に事件の発端となった警備員ら4人を逮捕した。IMIPの運営は通常通りとも伝わるが、被害を含めて捜査中だ。CNNがIMIP側の発表内容として伝えたところによると、住民グループは、「数台の車両を燃やしただけでなく、コイルや大きなロールの形で銅ケーブルのコイルを略奪した」という。

 

■2023年に爆発事故、現地との軋轢くすぶる

 IMIPは青山集団のインドネシア子会社の所有で、日本の阪和興業も出資する。しかし2023年末に死者18人を出す爆発事故を起こした上、最近は環境汚染に関しインドネシア当局から制裁対象にされると伝わるなど、現地との軋轢もくすぶっていた。

 

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(IR Universe Kure)

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