米の新たな重要鉱物リスト案が25日発表になり、26日からパブリックコメントの受付が始まった。3年を原則とする更新手続きに基づき、22年の現行リストを改定する形で示された同案(54種類)には、銅、鉛など6品目が追加候補として入った。最終リストは30日間のパブリックコメント結果を踏まえて公表される。経済や安全保障上重要な鉱物として、政府がその確保へ政策決定する際の参照リストに位置づけられており、重要鉱物の国際商流の行方にも影響力をもつ。
リスト案には、銅、銀、鉛、シリコン、カリウム、レニウムの6品目が追加候補として盛り込まれた。ヒ素と、テルルが供給途絶リスクが低下したとして、リスト案から除外された。
対象になった鉱物は、その採掘、精錬、リサイクルなどサプライチェーンの強靭化に向けて、補助金、税制優遇、規制緩和などの形で政策支援が受けられる余地が広がる。最終リストはパブリックコメント締め切り後45日以内に公表される見通し。
7月30日に発表のあった通商拡大法232条による銅を巡る50%の新たな関税適用の対象から銅地金は外れたばかりだが、銀、鉛と並んで、今回リスト案入りしたことで、改めて銅を巡る今後の政策展開に注目が集まりそう。
(IRuniverse G・Mochizuki)