中国税関総署が9月8日に発表した中国の2025年8月の貿易統計で、8月単月でのレアアース輸出量は5791トンと7月単月の5994トンから3%減った。6月に当局が輸出規制を緩めるとの思惑から輸出が急増したが、その後は勢いを維持できずにいる。
1-8月のレアアース輸出量は前年同期比14.5%増と、増加率は1-7月の13.3%増から拡大した。ただ、レアアース輸出額は人民元の対米ドルでの軟調を受け、前年同期比17.1%減と、1-7月の24.2%減に続きマイナスだった。
■米中交渉延期で様子見
米中は8月12日に予定していた関税交渉期限をさらに90日間延長した。7月には軽希土類を中心に中国から世界に向けての輸出が回復したとの見方があったが、8月は大きな改善は特に伝わらず、様子見気分の強い1か月だった。
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一方、1-8月の中国のレアアース輸入額は前年同期比5.9%増と、1-7月の4.1%増から増加率が拡大した。輸入量は21.4%減で、減少率は1-7月の16.8%減から拡大した。
■8月は輸出入とも伸び鈍化、対米輸出3割減
8月の貿易統計全体では、輸出は前年同月比4.4%増、輸入は1.3%増で1023億ドルの貿易黒字だった。輸出入の伸びは7月の輸出7.2%増、輸入4.1%増から縮小した。輸出の伸びは2月以来の低水準。国別では対米輸出が33.3%減と大幅に減少し、減少率は7月の21.7%減から悪化した。
1-8月では輸出が前年同期比5.9%増、輸入が2.2%減で7853億ドルの貿易黒字だった。
(IR Universe Kure)
