2009年に東京で設立されたR&Aは、日本、ヨーロッパ、アジア太平洋地域で数々の再生可能エネルギープロジェクトを展開。累計3,700MW以上の導入実績、200件を超えるプロジェクト、15年以上の経験を誇る同社は、ただクリーンな電力を届けるだけでなく、土地・資源・地域社会とエネルギーの関係を「調和」させてきました。
その中心にあるのが、画期的なAgriPV(アグリピーブイ)です。農地を農業と太陽光発電の両方に活用する仕組みで、土地の「二重利用」を実現します。ローゼンクランツ氏は語ります。
「日本では農地を太陽光発電に活用するには、メンテナンス、規定、農業組合との調整など多くの制約があります。だからこそ、AgriPVを効果的に普及させるには政府の政策が不可欠なのです。」
同社はAgriPVだけでなく、メガソーラー、ソーラーカーポート、垂直設置型ソーラー、ソーラールーフといった多様なソリューションを展開しています。垂直設置型は朝夕のピーク時間に効率的に発電し、従来型を上回る成果を発揮。ソーラーカーポートは駐車場の屋根と発電設備を兼ね備え、ソーラールーフは建物デザインと一体化。いずれも「Dual use of the land(土地の二重利用)」を体現しています。
また、ローゼンクランツ氏が描く未来には、技術と農業の調和だけでなく、若者が農業に魅力を見いだすきっかけづくりという側面もあります。
「クリーンエネルギーと農業の組み合わせは、次世代にとって新しいキャリアの可能性を広げます。後継者不足に悩む農業を再び魅力ある産業に変える力があるのです。」
R&Aを際立たせているのは、その発想だけではありません。ドイツの精密なエンジニアリング、日本の品質管理、中国の製造力を融合させた技術力です。特にソーラーパネルには中国のトリナ・ソーラー(Trina Solar)を採用し、信頼性とスケールを両立させています。
エネルギー転換の岐路に立ついま、R&Aは「持続可能なビジネスは可能である」だけでなく「不可欠である」ことを示しています。農業とクリーンエネルギーの統合は、成長と地球環境のバランスをとる未来の姿そのものです。

(右:IRuniverse 棚町社長 左:Uwe Rosenkranz氏)
そして今月25日に開催される第12回東京バッテリーサミットでは、ウーヴェ・ローゼンクランツ氏が登壇します。ぜひ会場で、その熱いビジョンに触れてみてください!