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11月の世界経済 堅調、イベント通過で安心感・江守氏 米利下げも年内はなしか

2025/11/04 19:32
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11月の世界経済 堅調、イベント通過で安心感・江守氏 米利下げも年内はなしか

 11月の世界経済は堅調な動きとなりそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)、米中首脳会談と重要イベントを10月に通過し、材料は出尽くしたとの受け止めから安心感が広がる。エモリファンドマネジメントの江守哲・代表取締役兼最高経営責任者(CEO)は「一時期のようなパニックや警戒が和らぎ、ムードが明るくなっている」と話す。

■米中、貿易統制は双方に痛み また1年後に延長?

 

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 米中は10月30日に韓国で首脳会談を行い、中国がレアアースなどの輸出規制を撤回する一方、米国が11月10日から予定していた累計税率について10%引き下げるなどした。基本的に1年間の期限付き措置だが、江守氏は「1年後には『また1年』と引き延ばすかもしれない」と笑う。

 江守氏によれば、「貿易統制はもろ刃の剣で、どちらにとっても痛かった」。レアメタルを輸入できずに困った米国はもちろん、中国にとっても輸出ができなければ収入減となる。両国がともに折れた格好になったため、江守氏によれば「2025年1月(トランプ米大統領就任時)のようなパニックは和らいでいる」という。

 

■米金融政策安定でドル円も150円台で堅調か

 一方、米国は10月29日に開いたFOMCで政策金利を0.25%引き下げた。利下げは2会合連続。世界では12月のFOMCでの利下げ継続に関心が向くが、江守氏は「年内はもうないだろう」と予測する。

「米景気は落ち着いているし、インフレが来るとすればこれから。現時点で一段の金融緩和に動く必要はない」との見解だ。米労働省が10月24日に発表した消費者物価指数は前年同月比3.0%の上昇だった。8月の4.0%からは和らいだものの、インフレ再開への懸念は根強い。実際、10月29日の会合後に 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「既定の結論はない」と述べ、利下げを期待する市場を牽制した。

 

 

過去1年間の米CPIの推移

(出所:米労働省)

 

■為替は150円台後半が抵抗線、金は来年潮目変わるか

過去1年間のドル円相場の推移(JPY/USD)

 

 

 米国の動きが止まるため、為替も落ち着いた動きになりそうだ。江守氏の予想では、ドル円相場は現在と同じく「1ドル=150円台での推移」。特に材料がないため横ばいの場面が多くなりそうだ。

 江守氏は「155円を超えて下落してくると緊張感が高まる。160円までいかなくても、158-159円くらいでかなり警戒が強まり、円を買う動きが広がるのではないか」と話した。

 

過去20年間のNY市場での金と銅の価格推移($/toz)($/lb)

 

 商品相場は金や銅が過去最高値圏にあるなど好調だが、江守氏は「今月はやや落ち着きそう」とみる。特に過熱感の強い金に関して江守氏は「年内はまだもう少し上げるかもしれないが、2026年に入ると潮目が変わる可能性がある」と警戒する。

 また、銅は「中国の製造業が悪いなど、需要が低迷しているのに上げているのが不思議。実需と乖離している」と、これにもやや警戒感をのぞかせた。

 

(IR Universe Kure)

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