11月6日15時半、東海カーボンは25/12期3Q決算を発表し、業績見通しを修正した。後日、説明会を開始予定なのでその後、詳細を報告する予定。
<25/12期3Q実績>
〇実績
売上高は前年同期比8.2%減の2,373億円となった。営業利益は同40.0%増の213億円。経常利益は同30.8%増の210億円。当期利益は同2.9倍の163億円と急拡大した。なお、当期利益が急拡大したのは、政策保有株式(4銘柄)の一部売却等による特別利益41.2億円を計上したことによる。
図表1、25/12期3Q実績(百万円、%)

注意:進捗率は通期見通しに対するもの。
出所:会社発表資料よりIRU作成
〇セグメント状況
●カーボンブラック
主要顧客であるタイヤメーカーにおいて生産調整等が実施されたことにより販売数量減となり、売上高・営業利益ともに前年同期比で減少しました。
●ファインカーボン
メモリ半導体市場向け主要製品ソリッドSiCフォーカスリングの販売数量が前年同期比で増加したことに加え、米国・黒鉛加工会社のKBR, Inc.とMWI, Inc.の全株を取得し連結子会社化(孫会社化)した影響もあり、売上高は前年同期比で増加した。
一方で、パワー半導体市場の成長減速、中国市場での競争激化、並びに連結子会社化に伴うのれん等の償却費の増加が影響し、営業利益は前年同期比で減益となった。
●スメルティング&ライニング
アルミニウム製錬炉の改修需要の回復遅れと取引先の在庫調整が継続しており、販売数量は減少したが、コスト削減や昨年度に実施した減損処理に伴う償却費負担軽減により、収益性は前年同期比改善した。
●黒鉛電極
中国の粗鋼生産は減少に転じているものの、中国製鋼材の輸出は依然旺盛で、鉄鋼市況は低調に推移した。また、電極市況も、インド・中国勢の低価格製品の流入継続により低迷した。
当事業は、構造改革の一環として、日本では滋賀工場での生産を終了し、防府工場への生産集約を行った。また、同社完全子会社であるTOKAI ERFTCARBON GmbH(ドイツ)の株式譲渡を行い、25年4月より同社連結から除外されている。
●工業炉及び関連製品
工業炉及び発熱体の主要市場であるエネルギー関連業界、電子部品業界における設備投資は引き続き停滞した。
●その他
・摩擦材:建機向けはスポット受注が増加し、鉱山向けも堅調に推移したものの、その他用途では客先での生産調整が継続した。
・負極材:ESS(Energy Storage System)向けの需要は低迷しているものの、足元でスポット需要が発生した。
図表2、25/12期3Qのセグメント別実績(百万円)

注意:進捗率は通期見通しに対するもの。
出所:会社発表資料よりIRU作成
<25/12期見通し>
カーボンブラック事業における主要顧客の生産調整に伴う販売数量減などにより、売上高は当初予想を下回る見通しとなった。営業利益および経常利益については、コスト削減や生産効率改善が寄与し、当初予想を上回る見込み。さらに、政策保有株式の一部売却等による特別利益の計上により、当期利益を上方修正する。
図表2、25/12期業績見通し(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成
<参考>
図表3、四半期業績推移(百万円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成
(IRuniverse 井上 康)