レアアース事業の開発を行う豪州企業Abxグループは12月18日、タスマニア(TAS)州北部のDeep Leadsプロジェクトに大幅な進展があったとの声明を発表した。
この進展は、オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)が同プロジェクトのために実施した2つのカラム浸出試験の予備結果によるもの。レアアース元素の優れた回収率を達成したという同試験結果は、ヒープリーチング(堆積浸出法)が実現可能であるだけでなく極めて効果的である可能性を示した。堆積浸出法は、浸出液が適切に浸透し十分に高い抽出率を達成できる場合には、従来のタンク浸出に比べ経済性において極めて有利であると考えられているという。
具体的な結果としては、26キログラムのバルクサンプルの一つから81パーセントという卓越した希土類抽出率が達成された。さらに特筆すべきは、この結果には、重希土類元素の中でも価値や重要性が高いと考えられているジスプロシウム(Dy)およびテルビウム(Tb)の抽出率それぞれ76パーセント、79パーセントも含まれる点である。
Abx社のマネージング・ディレクターおよびCEOのMark Cooksey氏はこの結果を“極めて有望な”ものであると歓迎し、「堆積浸出法は資本集約密度の低い待望の道筋となる可能性を提供するもので、商業用生産を可能な限り早く開始したいというAbx社の戦略と一致するものである」とコメントしている。
なお、最終カラム浸出試験結果は、確認予定2026年1月に予定されているとのことで、1月上旬のカラム排出後に最終的な浸出性能が確認されるとのこと。今回の結果発表を受けて、豪メディアの報道の中には、Abx社に関して “イオン性粘土希土類分野において構想段階から有力な候補企業へと急速に進化している”との評も見られる。
(IRUNIVERSE A.C.)