戸田建設は5日、同社が代表企業を務める五島フローティングウィンドファーム合同会社(SPC)が浮体式洋上風力発電所「五島洋上ウィンドファーム」の商用運転を同日から開始したと発表した。再エネ海域利用法に基づき、公募占用計画の認定を受けた国内第1号案件であり、複数機設置する商用浮体式洋上風力発電所としても国内初となる。
同発電所で採用したハイブリッドスパー型浮体は、浮体上部に鋼、浮体下部にコンクリートを採用する構造であり、戸田建設が設計から施工まで行い、世界で初めて実用化した技術。同施設で発電した電気は、エネルギーの地産地消の観点から、地域の小売電気事業者に優先して供給する見込みだ。

2025年12月23日には、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」の一部改正に伴い、施行期日を2026年4月1日と定める政令やその関係政令を政府が閣議決定したばかり。一連の法律が予定通り施行となれば、洋上風力発電の事業成立までのプロセスが明確になるほか、日本の排他的経済水域(EEZ)内に洋上風力発電設備の設置が可能となるため、洋上風力発電のさらなる導入促進が期待される。
また、同時に風力発電設備のリサイクル体制の速やかな構築にも期待したいところだ。現状は電源全体に占める風力発電の割合自体が少なく、太陽光発電のパネルと比べ、廃棄問題などの課題はあまり顕在化していないが、洋上活用の有用性が認められれば、それも時間の問題といえる。
経産省は25年9月の有識者会議にて、風力発電事業者に設備の廃棄費用積立を義務付ける制度を導入する案を提示。2027年度の義務化に向け準備を進めているところ。同制度が円滑に開始され、その先の設備リサイクル体制の構築も早急に実現してもらいたいものだ。特にブレード部分はガラス繊維や炭素繊維強化プラスチックなどの複合素材でできているため、リサイクルが難しいものの、国内外で100%リサイクルの社会実装に向けた取り組みが進められている。
【参考記事】
国内初 風力発電機ブレードの100%リサイクル アチハ&イボキン
(IRuniverse K.Kuribara)