Loading...

レアアース市場近況2026#1 横ばい、様子見で年越し 中国指数は年間3割上昇

2026/01/06 17:38
文字サイズ
レアアース市場近況2026#1 横ばい、様子見で年越し 中国指数は年間3割上昇

 2025年12月下旬~2026年1月上旬のレアアース市況は横ばい。2025年に中国の輸出規制によって翻弄された鉱種が多く、備蓄確保に奔走した末、一息ついての年越しとなった。世界景気の先行き不透明感から2026年の需要を見極めたいとの姿勢も根強く、膠着ムードでの年明けとなっている。

■中国のレアアース価格指数、25年は下期に高止まり

 中国の業界団体である中国稀土協会が1月6日に発表した2025年のレアアース価格の平均値は194.0だった。高値は8月21日の233.2、安値は1月2日の163.8で、値幅は35.8%の差だった。夏までじりじりと上り詰めた後、8月の高値以後は節目の200をほぼ維持する展開が続いた。2025年終値は217.0で、1月初旬からでは約33%上昇した。

 12月単月の平均価格は213.5。高値は12月1日の217.6、安値は12月19日の209.4だった。

 

中国レアアース指数の推移

(出所: 中国稀土協会)

■最終需要の見通しに不透明感、価格の上値重く

 年末年始のレアアース価格は軽中重希土類の主要鉱種がほぼすべて12月19日から横ばいとなった。上海有色網(SMM)は12月31日までの週刊レポートで、「最終需要の2026年の見通しに不透明感が強い中、生産者側が供給不足を背景に価格を吊り上げようとしても空振りに終わっている」と指摘。クリスマス休暇入りで海外市場が閑散となるにつれ、中国市場も取引が減り、年後半に急伸した酸化イットリウムも含めて静かな年越しとなった。

 

 

 金属ネオジムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)

金属ジスプロシウムの価格推移(99.5% FOB China)($/Kg)

金属テルビウムの価格推移(99% FOB China)($/Kg)

酸化イットリウムの価格推移(99.999% FOB China)(S/Kg)

 

■南鳥島は今月試掘、ベネズエラ攻撃で関連株上昇も

 米中は10月末の首脳会談を経てレアアース輸出規制に関し「一時休戦」中だ。ただ、中国のレアアース政策が読みにくい中、西側諸国は独自の供給網開発に力を入れる。日本も、1月には南鳥島沖でのレアアース・レアメタルの試験採掘を始める。

 また、中国の台湾海峡での軍事演習や米国のベネズエラ攻撃など地政学的リスクが意識される局面では、金などの安全資産とともに世界の株式市場でレアアース関連株が買われる場面が目立っている。年明けの東京株式市場では、南鳥島のレアアース泥を回収するシステムの技術開発に携わる東洋エンジニアリングなどが上昇する場面があった。

 

関連記事: レアメタル千夜一夜 特別投稿 南鳥島レアアースは2026年にどうなるか?

関連記事: 【年末企画 レアアース】上昇、中国規制に揺れた1年 酸化イットリウム3.6倍高に

 

(IR Universe Kure)

関連カテゴリ

関連記事

新着記事

ランキング