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1月の世界経済 好調ムードで新年開始 野村・高島氏 株高ホクホク、でも現実は?

2026/01/08 16:58
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1月の世界経済 好調ムードで新年開始 野村・高島氏 株高ホクホク、でも現実は?

 2026年の世界経済は好調ムードでの発進となっている。野村証券金融経済研究所経済調査部コモディティ調査の高島雄貴エコノミストは「実体経済は2025年とそんなに変わらないが、復調期待が台頭しており、世界的に楽観的なムードが広がっている」と話す。

 2026年のホクホクムードを支えているのは株高だ。日経平均株価は1月6日に5万2518円と過去最高値を付けた。米国株もダウ工業株30種平均が1月6日に連日で過去最高値を更新。欧州ストックス・ヨーロッパ600指数や台湾株、韓国株なども過去最高値を更新中で、世界的に株高が広がる。高島氏は「2025年末までに米関税などの不透明要素がいったん落ち着き、安堵もあり明るいムードになっている」と話す。

 

過去1年間の日米株価の推移($)(JPY)

 

 ただ、本当に復調かどうかはわからない。1月に入り米国によるベネズエラ攻撃や中国による軍民両用品の対日禁輸など、世界経済の下押しに繋がりかねない事案も発生している。高島氏はまず、原油相場について「ベネズエラ攻撃による影響は限定的だろう」と指摘した。

 ベネズエラは埋蔵量では世界一だが、精錬設備や技術などが不完全で、生産量の世界シェアは1%程度だ。このため「仮にベネズエラ産原油の供給がすべて止まっても、世界の原油供給量に与える影響は限られる。また、石油輸出国機構(OPEC)も在庫を蓄えている」(高島氏)という。高島氏は「もし米国がベネズエラの原油生産を管理すれば生産量が大きく増えることも考えられるが、それを原油価格に織り込むには時期尚早だろう」とも述べた。

 

過去3か月間のNY原油価格の推移($/Barrel)

 

 一方、金属価格は好調が続きそうだ。金銀銅は1月に入り過去最高値を更新。銅相場はでロンドン金属取引所(LME)で1月6日に節目の$1万3000/tonに乗せた。高島氏は「根底にあるのは関税への警戒感。関税がかけられる前に国内需要分を満たすだけの量を確保しようとする各国の思惑が交錯している」と指摘。トランプ米大統領が関税を武器に各国との交渉を進める姿勢を続ける中、「当面、押し上げムードは強い」と話した。

 

過去1年間のNYの金とLME銅相場の推移($/toz)($/ton)

 

 気になる為替について、野村證券は1月7日付の投資家向けレポートで、2026年通年は「徐々に円高ドル安圧力が高まる展開を予想」した。米利下げの打ち止めや投資家の米ドル離れなどが為替相場を左右しそうとした。

 

過去3か月間のドル円相場の推移($/JPY)

 

 明るい滑り出しとなった2026年。まずはムードに流されすぎず、実体経済にも目配りしながら、冷静に対応する眼力が必要になりそうだ。

 

(IR Universe Kure)                  

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