2018年にインド現地に独資で子会社を設立して以来、奮闘が続く大紀アルミインド(Daiki Aluminium Industry India Pvt., Ltd.)。競合が多く、原料であるアルミスクラップの多くを輸入に頼る(アルミスクラップには輸入関税2.75%が賦課されている)という難しい環境下、大紀アルミインドは苦戦を強いられてきた、というよりも辛酸を嘗め続けてきた。開設以来赤字続き、と日本では圧倒的な強さを誇る大紀もインドでは苦しんできたのだが、最近は光明が見えてきたという。インド現地ジャイプールで行われているMRAI主催の国際会議の会場内で大紀アルミインドの内田浩介社長に直撃した。
ーお久しぶりでございますが、いつからこちらに?
内田社長(以下、内田):昨年の11月から赴任しております。
ー慣れましたか?
内田:ま~日本にいるときからインドはちょくちょく来てましたので全く問題ないですね。今回は家族と一緒に来ておりますので覚悟決めてこちらに来ております!(笑)
ー といいますと?
内田:大紀アルミインドを安定的な黒字会社にするまでは帰らないという覚悟ですね。
ー なるほどです。しかし聞いたところ、最近は大紀アルミインドの業績は上向いてきているとか?意外と早く帰国できるのでは?
内田:いやいや!まだまだ!(笑) 最近は、そうですね、相場も高いですし、こういう時こそ原料の仕入れ、製品(ADC12など)の売りには見極めが大事と社員にも伝えております。その見極めが少し効果が出てきているのではないでしょうか?
ー具体的にいいますと?
内田:企業秘密、といいたいところですが(笑)、原料面についていえば、やはり輸入品は高くついてしまうので、インド国内で発生するアルミスクラップの調達を増やしております。合金製品の売りでいえば、その時々の為替動向をみて国内外で振り分けています。今はインドルピーが安いので輸出を多めにしている状況ですね。
ースプレッドが確保できているということですね?
内田:そういうことになります。
ー 生産面はいかがでしょうか?
内田:今はだいたい月産5000トンくらいで推移しております。能力的には10,000トンありますが、これもその時々の需給、マーケットをみて生産調整しております。市場で合金が余っているときには生産をあえて落とすことも必要、と考えております。
ーインドはなかなかの激戦地、こちらの(インタビューしている隣のブース)CMR社をはじめとして競合も多い。かつスクラップは輸入依存という利益を出していくのが難しい環境ではありますが、どのような戦略をお考えでしょうか?
内田:まさにこの激戦の地であるインドで生き残っていくことが戦略ですね。

ー勝算はありますか?
内田:もう、気合いと根性ですね!(笑)というのは冗談ですが、やはりインドの自動車市場は伸びており、いろいろ問題はあってもELVリサイクルクターも広がってきている。インド国内で発生するスクラップも増えてくるはず。このエマージェンシー市場で必ず我々は勝ち残ります。そうなるまでインドから帰れませんから(笑)
ーなかなか大変な覚悟ですね!ありがとうございました。
(聞き手 IRUNIVERSE Yuji Tanamachi 2026年1月21日ジャイプールにて)