2月20日13時、TREホールディングスは13日に発表した26/3期3Q決算を受けて説明会を開催した。説明資料は同じく13日に公表した資料を使用した。説明は阿部社長が行った。
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<サマリー>(資料3ページ)
〇業績

能登半島における災害廃棄物関連事業の影響で、前期比で増収増益となった。資源リサイクル事業では、人件費の増加等により減益となった。再生可能エネルギー事業では、前期末に実施した減損損失計上の効果や、中期経営計画でも掲げた電力小売の強化策の影響で、前年同期の営業損失から黒字に転じた。
なお、3Qの着地と4Qの見通しを踏まえ、決算発表と同時に26/3期通期の業績予想を修正した。
売上高は、資源リサイクル事業において鉄スクラップ価格が期初想定を下回って推移していることや、廃棄物処理再資源化事業で管理型最終処分場を運営する北陸環境サービスが、昨年8月の豪雨で主要な搬入量が使えない状況が継続しており、予想を33億円引き下げ、1,180億円とした。
一方、利益面では、能登半島地震の復旧復興支援事業が同社想定を上回った結果、営業利益で20億円、経常利益で22億円、当期利益で7億円、それぞれ引き上げることとした。
〇株主還元
利益予想を引き上げたことに伴い、目標とする総還元性向を下回る可能性があるため、自己株式を10億円取得することと決議し、決算発表と同時に開示した。
期末配当は昨年8月に公表した1株当たり30円とする。また、昨年10月に業務提携した環境保全型農業を営む金沢大地が生産する石川県のブランド米「ひゃくまん穀」を対象とした株主優待制度を導入することも合わせて開示した。
<決算概況>(同4ページ)
売上高は前年同期比5.2%増の915億円、営業利益は21.6%増の189.1億円、経常利益は21.5%増の185.3億円、当期利益は16.7%増の121.4億円となった。
修正した通期予想に対する進捗率は、売上が77.6%、利益については、それぞれ90%程度となる。4Qの利益は、能登半島関連の事業が収束することを織り込む。
<26/3期3Q決算>
〇資源リサイクルに関わる市場環境(同7ページ)
鉄スクラップ市況は、資料の通り、上期中は前期を下回って推移したが、下期に入ってからは円安の進展や電炉の稼働率が回復するなどの要因により前期を上回り、12月末時点では4万3,500円となった。
また、銅、アルミなどの非鉄金属も10月以降上昇し、国内銅縦値は過去最高水準となった。
〇セグメント別(同8ページ)
11ページのセグメント別増減分析も合わせて参照。
●廃棄物処理・再資源化事業
管理型最終処分場を運営する北陸環境サービスが、昨年8月に発生した豪雨で搬入量が通行止めとなり、受入れ量が減少したことに伴い、大幅な減収減益。しかし、同じく管理型最終処分場の門前グリーンパークは24年8月開業のため、前期は実質5ヵ月に対し今期は9ヵ月間であり、かつ災害廃棄物を順調に受け入れており、大幅な増収増益。再生砕石を扱う池田商店は、受入れ数量が減少し、減収減益。石膏ボードを扱う3社のうち、グリーンアローズ関東は受入れ数量が増加し、増収増益。ギプロは、受入れ数量は増加したものの、単価が下落し、原価上昇の影響で減収減益。グリーンアローズ東北は、受入れ数量が低迷し、減収、営業損失を計上した。
これらの要因から、廃棄物処理・再資源化セグメントの売上高は前期比17.8%増となる432億円、セグメント営業利益は前期比25.9%増となる167.8億円。
●資源リサイクル事業
建設解体屑や小型家電、電子廃棄物の取扱量が増加したが、工場発生屑や使用済み自動車など複合素材品の取扱量が減少したことや、上期中の鉄スクラップ価格が前年同期間を下回ったことなどから減収となった。
利益面では、3Qにおける銅相場の高騰もあり、売上高から仕入原価を控除した粗利は前期を上回ったものの、人件費の増加や減価償却費の増加により減益となった。
これらにより、セグメント売上は前期比1.6%減の317億円、セグメント営業利益は前期比17.9%減の21.4億円。
●再生可能エネルギー事業
市原グリーン電力において、稼働日数が前年同期間に比較して減少したことや、3Qの一部期間において燃料集荷面から出力要請を行ったこともあり、減収減益となった。タケエイグリーンリサイクルは、能登の豪雨災害による流木の受入れや剪定枝の取扱の増加等により増収となり、前期末に減損損失を計上したことによる減価償却費の減少もあり、営業利益を計上した。電力小売のタケエイ電気は、電力販売量が前年同期と比較し減少したことから減収となったが、近年取り組んできた営業強化策が功を奏し、需要家への電力販売量が前年同期比で289%と拡大したことで増益となった。
特に、廃棄物処理再資源化事業セグメントにおいて、ユーザーであるゼネコン各社に対しクロスセル営業を行った成果が出た。また、前期末に市原グリーン電力を子会社化した際の暖簾を減損したことにより、のれん償却費が減少した。
これらにより、セグメント売上は前期比5.3%増の107億円、セグメント営業利益は、前期は▲0.4億円の損失が、今期は6.0億円の利益を計上した。
●その他
富士車両は高水準の受注を背景に好調を維持しており、外部顧客への売上はグループ内取引の増加により前期比で減少したが、好採算の案件が多かったことや経費削減もあり、増益となった。
この結果、売上高は前期比25.9%減となる57億円、セグメント営業利益は前期比73.8%増となる8.4億円となった。
今期は富士車両のグループ内取引、具体的にはリバーの壬生事業所と川島事業所への設備導入があったことなどの影響から、セグメント収益における調整額が大きくなっている。
〇セグメント別(同9-12ページ)
資料8ページの内容をグイラフで示したもの。12ページは四半期別に売上高。営業利益を示したもの。
〇貸借対照表(同13ページ)
資料に掲載のとおり。
〇設備投資・減価償却費・のれん償却(同14ページ)
資料のとおり。
<TOPICS>
〇能登半島地震への対応状況について(同16ページ)
能登の復旧に一定のめどがついたことから、今後は能登の復興産業創出支援のプロジェクトを展開。具体的には、森林再生整備事業、バイオマス発電事業、能登の環境に適した魚の養殖事業、輪島塗の原料となる漆の植林事業の4つを予定しており、本プロジェクトの推進母体としてヨバレを2月5日に設立した。ヨバレという社名は、能登半島で受け継がれる祭り文化において、親類縁者や友人などの参加者を座敷に上げ、五穀豊穣や大量への感謝とともに地元の食材や酒を振る舞うヨバレという風習から名付けた。
多種多様な業界とコンソーシアムを形成し、産学官の共創により能登半島全域での産業創出を目指していく。
〇公民連携の推進(同17ページ)
中間決算で説明した通り。同社グループは、今後、民間委託の進展が見込まれる一般廃棄物処理に注力していく。その一環として、千葉県の市原市、千葉市とプラスチック資源の再資源化に関すると取り組みを推進している。また、グループ内拠点の周辺自治体との連携を加速している。
子会社のタケエイが、福島県相馬市太陽光発電メガソーラー設置運営事業者に優先交渉権者として選定された。また、同じく連結子会社のリバーは、那須事業所が栃木県那須塩原市と一般廃棄物の高度選別実証事業を開始したほか、リバーと同社にて、埼玉県の三郷町と環境課題等に関する包括連携協定を締結した。
今後も、自治体との公民連携や産学官との連携を強化していく。
〇サーキュラーエコノミーへの取組み(同18ページ)
リバーのサーキュラーエコノミーへの取組み。上段はリバーの壬生事業所。昨年8月に開業し、シュレッダーダストの受入れを開始したが、同社グループとしては、初となる自動車破砕残渣ASRの引き取り、再資源化を担う指定引取所に認定され、昨年12月より受入を開始した。
廃プラスチック原料を回収する大型ASR再資源化施設として、特に自動車産業において求められる再生材ニーズに対応すべく、使用済み自動車由来の良質な再生材の大量かつ安定的な供給を通じ、カートゥーカーの実現に貢献していく。
下段はリバーの川島事業所。24年5月から実施していたシュレッダーの更新が完了し、本年2月より稼働を開始した。破砕能力が年間3.6万トンから6.0万トンに向上し、省人化、選別の精度向上、鉄製品の高品位化を実現する。
また、ELV川島事業所内に研究開発等を新設し、BlueRebirth協議会が目指す自動精緻解体システムの社会実装に向け、デンソーと共同で研究開発を推進予定で、26年度中の稼働開始を予定。
〇再生可能エネルギー事業の最新情報(同19ページ)
同社グループの保有林がこの度1,000ヘクタールを超えた。また、タケエイ林業が岩手県知事より一般建設業許可を取得した。これにより、林道等の開設や補修作業が可能となり、現在取組んでいる大船渡の林野火災の復旧事業での被害木の整理、伐採にも活用する。
第2次中計でも説明したように、同社グループは、森林の再生、健全化を目的とする林業を次の有力な産業として考えている。
放置された森林を整備することで、健全な土壌を通った水が豊かな水を、豊かな海を作る。また、山林から得られる木材は、溶剤や燃料チップだけではなく、セルロースからバイオメタノール、医薬品、化粧品の原料など幅広い用途が期待される。
伐採、植林する森林資産を40年から50年分保有することで、資源の循環が可能になり、次世代に向けて安定したビジネスにするもくろみ。
(IRuniverse 井上 康)