オーストラリアメディアのオーストラリアンは3月9日、「英豪資源のリオ・ティントが、計画していたチタン事業の売却案を一時凍結した」と伝えた。中東の紛争激化で地政学的リスクが複雑化し、事業売却に踏み来る意欲が減退したとされる。
米国によるイランに対する攻撃の背景に対中けん制があるとの見方があり、中国企業が売却先に浮上しやすい事業売却をためらわせる結果となったようだ。
リオは2025年夏にチタン事業の売却を検討していると伝わった。チタンは中国が生産の半分を握り低価格での販売を続けたため、国際価格も低迷し、メーカーにとっては収益率が低い事業となっている。リオはアフリカやカナダなどでチタン生産を手掛けるが、事業再編を進めていることもあり、売却を検討するに至ったと伝わっていた。チタン鉱山のあるアフリカなどは統治などが不安な国も多いが、中国企業はこうした問題に無頓着なケースが多く、売却先になる可能性が高いともみられていた。
リオは2月に、スイス同業のグレンコアとの統合計画が破綻したばかり。市場の需要が、かつての鉄鉱石などからデータセンター向けの銅や電気自動車(EV)向けのレアメタルなどに転換する中、資源各社もオールドエネルギーからニューエネルギーに向けた材料生産に向けて事業再編を急ぐ。ただ、地政学的な状況が複雑化する中、各社とも下手に動けば政治的なリスクに触れかねず、慎重になるケースも出てきそうだ。
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(IR Universe Kure)