タングステン価格の青天井が続いている。ベンチマークであるAPT価格は4月3日に$3150/MTUとついに$3000の節目を超えた。価格上昇に伴い、世界の関連企業の業績も絶好調となっている。
過去3か月間のタングステンAPT価格の推移(EU Free market)($/MTU)

APT価格は4月3日に仲値で$3000ちょうどを付けた。年初からの上昇率は高値仲値ともに3.5倍。
■ベトナム・マサン、好業績で株式公開先を鞍替えへ

世界のタングステン企業の業績も好調だ。ベトナム複合企業マサン・グループ傘下の鉱業企業、マサン・ハイテク・マテリアルズ(Masan High-Tech Materials、MHR) が4月3日に発表したアニュアルレポートによると、同社の2025年12月期決算は最終損益が112億9200万ドン(約6800万円)の黒字と、前の期の1兆6384億ドンの最終赤字から黒字転換した。
プレスリリース: Annual & Sustainability Report 2025 - Masan High-Tech Materials
MHRはベトナム東北部のタイグエン県にあるヌイパオ多金属鉱山(NPMC)と、統合タングステン加工施設ヴォンフラム・マサン(MTC)を運営する。タングステン価格の上昇により、業績の6割がタングステン事業によるものとなった。
マサンは傘下のタングステン素材メーカーの独エイチ・シー・スタルク・ホールディング(HCS)を、2024年に三菱マテリアルに売却したことで知られる。
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好業績を受け、MHRは一段の資金調達を目指す。ベトナム金融メディアのべトストック(Vietstock)は3月27日、「MHRが、現在上場するハノイ株式市場の未上場公開企業市場(UPCoM) から、より規模の大きなホーチミン証券取引所(HoSE)への鞍替えを計画している」と伝えた。上場実現に向け、グループのマサン・ビジョンが持ち株を売却するなど資産再編を進めているという。
(IR Universe Kure)