三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:伊佐早 禎則)は、4月3日、国立大学法人九州大学(本部:福岡市西区、総長:石橋 達朗)と共同で、日本海海底の「メタンプルーム」を対象にしたガス回収実証試験を実施し、連続回収システムの有効性を確認たと発表した。
この研究成果は2026年3月31日に日本エネルギー学会誌(Journal of the Japan Institute of Energy)で公開された(※)。
メタンプルームとは、海底から自然に湧出する柱状の気泡群のことを指す。この現象は、表層型メタンハイドレートの賦存が確認されている日本海の広範囲で発生することが確認されており、自然に湧出するエネルギー資源として知られている。
同社と九州大学大学院総合理工学研究院環境理工学部門流動熱工学講座エネルギー熱物理学分野(渡邊 裕章教授)からなる研究チームは、気泡捕集器、揚収管、水中ポンプ、気液分離器などの装置で構成され、連続的なガス回収を可能にする一連のシステムを設計・製作し、新潟県佐渡北東沖の水深約150mのメタンプルームの湧出地点において、ガスの直接回収実験を行った。その結果、連続的なガス回収に成功し、その成分分析を実施した結果、主成分がメタンガスであることを確認した。
今回の実験成果は、広範囲のメタンプルームからの効率的なメタンガス回収技術の将来的な実用化への道筋を示すもので、その商業的な活用は、国内の新たなエネルギー供給源をもたらす可能性を持つと期待される。また、温室効果ガスのひとつであるメタンの放散を抑制し有効利用することは、カーボンニュートラルへの貢献に繋がる新しい取り組みともなる。
今後同研究チームでは、事業化に向けたメタンプルームの湧出量の正確な評価、安定的なガス回収を可能にする設備設計の最適化、回収コストおよび経済性の検証などを進めていく計画。
※Watanabe,H;Mochinaga,T;Sasaki,T;Takenouchi,T;Aoyama,C., Japan Institute of Energy., pp.79 -84 (2026)


(IR universe rr)