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大和工業:26/3期決算を発表。27/3期の見通しは・・・

2026/04/30 14:40
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大和工業:26/3期決算を発表。27/3期の見通しは・・・

 4月30日13時、大和工業は、26/3期の決算を発表。売上高は会社計画若干未達ながら、営業利益以下は会社計画を上回って着地。続く27/3期は3%増収、経常4%増益見通し。なお、当期利益は25%減益見通し。なお、後日開催予定の決算説明会後に再度報告する。

 

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 ⇒「大和工業:Nucor(米国)が26年1-3月の決算を発表:数量増とスプレッド拡大

 

<26/3期実績>

〇実績

 売上高は、前年度比78億円減の1,603億円となった。営業利益は、同69.9億円減の44.9億円、経常利益は同108.3億円増の652.3億円、当期利益は、同305.5億円増の623.8億円となった。なお、同社の利益を大きく左右する持分法投資損益は同197.1億円増の474.9億円となった(詳細は以下の持分法適用関連会社を参照)。兵機海運 (25年1月31日付で資本業務提携契約を締結)を今1Q末より持分法適用関連会社としている。

 

図表1、26/3期業績実績(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇セグメント別

●日本

 建設業界の施工能力不足や建設コストの高止まりを背景に形鋼需要の停滞が続く。下期以降、諸コスト高に加え、円安の影響による鉄スクラップ価格の上昇を受けて、メーカー各社が収益改善を目的に値上げ姿勢を強めた結果、形鋼市況は持ち直しの兆しが見られるが、依然として十分な改善には至らず。ヤマトスチールは、一部製品の値上げを先行して打ち出すとともに、製販一体となった短納期対応による受注確保に努めたが、電力費等の諸コスト上昇に加え、鉄スクラップ価格上昇による鋼材マージンの一段の悪化により、業績は売上高が同65億円減の529億円、セグメント利益(営業利益)は、同44.6億円減の14.9億円と、減収減益となった。

●タイ

 サイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッド(SYS)は、タイ国内の形鋼需要は治水事業等の公共事業やデータセンター等の民間プロジェクトを中心に回復傾向にあり、輸出を含めた販売強化等により、販売数量は前期を上回った。一方、需要低迷や安価な中国材の流入を受けて下落基調が続いていた国内販売価格は今3Qに漸く下げ止まったものの前期を下回り、輸出販売価格は中国材との激しい競争にバーツ高の影響が重なり下落基調が継続し、鋼材マージンが縮小したことで、業績は売上高で同5億円減の685億円、セグメント利益は同11.0億円減の42.3億円と減収減益となった。

 なお、26年3月にSYS株式5.82%を追加取得し、SYSへの出資比率は従来の64.18%から70.00%となった。

●インドネシア

 PTガルーダ・ヤマト・スチール(GYS)は、新政権下での予算編成の見直しによるインフラ投資予算の大幅削減に加え、期中では米国との関税措置交渉の影響により民間投資が一時的に停滞したことから、形鋼需要は低調に推移した。形鋼需要が伸び悩むなか、耐震性に優れた建築鋼材の拡販等に取り組み、ASEAN拠点の中では比較的高水準の鋼材マージンを確保したものの、安価な中国材の流入は勢いを増しており、国内外メーカーとの厳しい競争環境が継続。

 以上により、セグメントの鉄鋼事業(インドネシア)の売上高は、同(前期は2Q以降) 29億円減の250億円、セグメント利益は、同27.6億円減の10.2億円となった。なお、セグメント利益には企業結合に伴う無形資産の償却額1.8億円及びのれん償却額10.2億円が含まれている。また、同年度よりGYSにおける機能通貨を米ドルからインドネシアルピアに変更している。

 

〇持分法適用関連会社

●米国

 ニューコア・ヤマト・スチールカンパニー(NYS)は、データセンターやスタジアム等の大型建築案件向け中心に形鋼需要は堅調に推移し、政府による関税強化措置の影響に加え、高付加価値製品の製造・販売強化等により販売数量は前期比で増加した。また、鉄スクラップが低位安定で推移するなか、高水準の受注残を背景に販売価格は期初より上昇基調を維持し、鋼材マージンも改善したことから、業績は、前期比で増益となった(関連記事参照)。

●ベトナム

 ポスコ・ヤマト・ビナ・スチールジョイントストックカンパニー(PY VINA)は、ベトナム経済が堅調に推移するなか、国内の形鋼需要は回復傾向にあるものの、中国材等の安価な輸入材との厳しい競争環境が継続。また、韓国向け等の輸出販売は輸出先の需要低迷の影響を受け、伸び悩んだ。業績は、前期比増益だが、黒字を確保している水準に留まった。

●韓国

 ワイケー・スチールコーポレーション(YKS)は、長引く建設・不動産業界の不振の影響を受け、韓国内の鉄筋需要が大幅に落ち込み、生産・販売量が大幅に減少した。業績は、販売数量減及び販売価格の下落による鋼材マージンの悪化により、前期比で減益となった。

 

<27/3期予想>

〇環境

 同社グループを取り巻く経営環境は、米国を除く拠点においては総じて厳しい状況が継続する見込みであるが、米国事業においては、中東情勢の緊迫化や中国景気低迷等の外部環境の影響は限定的であり、引続き安定した高収益を確保できる事業環境にある。各拠点において、中国材への対抗策を図り、引続き販売数量の確保、鋼材マージンの維持及びコスト低減等に努める。

 

〇業績予想

 売上高1,660億円、営業利益45億円、経常利益680億円、当期利益470億円を見込む。

 

図表2、27/3業績見通し(百万円、円/株)

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

〇セグメント

●日本(ヤマトスチール)

 建築・土木案件の需要停滞が長期化するなか、下期以降には土木関連を中心とした需要の緩やかな持ち直しへの期待感も一部であるが、中東情勢の緊迫化を背景とした建設活動の下振れ懸念が強まるなど、依然として厳しい事業環境が続く見通し。このような環境のもと、販売価格の押上げに加え、製販一体となった短納期対応やJFEスチールグループとのH形鋼事業における協業など、販売面の更なる強化を推し進めるが、鉄スクラップ価格の先行高に加え、エネルギーコストをはじめ諸コストは高止まり、収益性の改善には時間を要する見込み。業績については、圧延設備更新に伴う事前工事として、5月、6月の2カ月間にわたる操業停止の影響も踏まえ、前期比で減益を予想。

●タイ(SYS)

 国内の形鋼需要は鉄道・港湾整備などの公共事業に加え、データセンターなどの民間プロジェクトにより回復基調。しかしながら、中東情勢の動向次第では建設活動が再び停滞する懸念が残っている。また、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーコスト等の上昇も懸念されるが、一方で中東地域からASEAN地域等への鉄鋼製品・半製品の輸出減少やドル高・バーツ安による輸出競争力の改善が期待される。昨年11月に中国材に対するアンチダンピング関税措置(5年間 30.86%~54.19%)が発効されて以降、中国材の流入は減少傾向にあり、業績については、販売数量の増加及び鋼材マージン拡大により、前期比で増益を予想。

●インドネシア(GYS)

 政府によるインフラ投資予算の抑制は継続中だが、送電鉄塔プロジェクトの再開などにより前期比では増額が見込まれ、民間プロジェクトも石油・ガス及びデータセンター関連を中心に進行している。販売戦略強化により販売数量増を見込むものの、安価な中国材の流入拡大を背景に国内外メーカーとの価格競争は一段と激化する見込みであることから鋼材マージンの縮小を織り込み、業績については、前期並みを予想。なお、セグメント利益(のれん償却額等含む)は継続して黒字を確保する見込みであるものの、売上高・損益ともに株式取得決定時の想定を下回り推移している。引続き高付加価値製品へのシフトや市場戦略の見直し等を通じた構造的な収益力の回復に取り組む。

 

〇持分法適用関連会社

●米国(NYS)

 米国経済は、政治情勢に先行き不透明感が残るものの、旺盛なAI関連投資を中心とした内需に支えられ、引続き底堅く推移する見込み。データセンター向け及び半導体関連分野を中心に形鋼需要は堅調であり、高水準の受注残を維持しており、高付加価値製品の販売促進も相俟って販売数量は増加傾向。また、鉄鋼製品に対する高水準な輸入関税が維持されるなか、形鋼市況の上昇基調が継続。業績については、販売数量の増加及び鋼材マージン拡大により、前期比で増益を予想。

●ベトナム(PY VINA)

 ベトナム経済は比較的高い成長率を維持しており、公共投資関連を中心に形鋼需要は緩やかな回復が見込まれる。一方で、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーコスト等の上昇による景気への影響が懸念され、中国材等の安価な輸入材との厳しい競争は続く見込み。主要輸出先の韓国の需要低迷が続く見込みのなか、販売数量確保に向け、輸出拡販に取り組む。業績については、前期並みを予想。

●韓国(YKS)

 韓国経済は底打ちの兆しが見られるものの、鉄筋需要の回復には時間を要する見込み。官公庁向けの販売強化や更なるコスト削減を推し進めており、業績については、前期比で改善する見込みだが、事業環境は依然として厳しい状況が続く見通し。

 

<配当政策>

 配当について、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針とし、配当性向40%を目処に毎期の配当額を決定するとともに、継続的かつ安定的な配当の維持にも努め、当面の間は1株当たり最低配当額を年間300円としている。また、自己株式の取得についても、経営環境に応じて総還元性向等を総合的に勘案したうえで、適宜実施していく。

 26/3期末の剰余金の配当は、従来公表のとおり1株につき200円の予定(年間配当金としては1株につき400円)。

 また、27/3期の剰余金の配当は、2Q末、期末の配当は、それぞれ同200円(年間配当金としては同400円)を予定。

 

<参考>

図表3、四半期別の業績推移(百万円、%)

出所:会社発表資料よりIRU作成

 

 

(IRuniverse 井上 康)

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