(為替概況)介入警戒で乱高下も156~157円台中心に推移
5月4日から8日にかけてのドル円は、日本当局による介入観測と中東情勢に振られながら、156~157円台中心で推移した。週前半は介入観測で一時155円台前半まで急落する場面があったものの、下値では買い戻しが入り157円台を回復。週後半は米・イラン和平期待と原油動向に左右されつつ、5月8日は156.68円で引けた。円安基調自体は維持されたが、160円接近時の当局警戒感が強く意識される展開となった。

東京外為市場
5月8日(金)
東京TTS(基準値)
1ドル=158.05円
前週末
5月1日(金)
東京TTS(基準値)
1ドル=158.14円
に対して09銭のドル安円高に。
【LME概況】
(カッパー)急反発し高値圏回復 中東情勢と米株高で買い戻し優勢
5月8日、3Mもので 13,573.0ドル が終値。5月1日終値12,996.5ドルに対しては 576.5ドル高 の急反発。なお、5月4日はLME休場。週初こそ1万2,780ドル台まで下押しし、4月中旬以来の安値圏を試す場面があったが、その後は急速に切り返し、週末にかけて高値圏を回復した。
週前半は、原油反落や米株高、とくにナスダック指数の史上最高値更新を背景にリスク選好が改善し、押し目買いが優勢となった。加えて、中国株の反発やAI・半導体関連需要期待も支援材料となり、6日には一時13,462ドル、8日には13,619ドルまで上昇した。
一方で、米・イラン交渉を巡っては停戦期待と不透明感が交錯し、中東情勢は依然として神経質。ただ、13,300ドル台では押し目買いが厚く、需給期待も相場を支えた。総じて、高値圏からの調整局面はいったん終了し、再び13,500ドル近辺を試す展開となった。
COMEX銅先物はLMEを上回る強含み NYプレミアム急拡大
5月4日から8日にかけてのCOMEX銅先物は、週初の12,900ドル台から週末13,800ドル台へ急反発。LME銅も同期間に急反発したが、COMEXの上昇ペースが勝り、NYプレミアムは5日の140ドル近辺から8日には300ドル台へ急拡大した。
週前半は米株高、中国市場再開、米・イラン停戦期待などを背景に買い戻しが強まり、6日以降は13,600ドル台で高止まり。8日はさらに上値を伸ばした。
一方、COMEX在庫は61万トン台で増加基調が続いたが、相場は在庫増よりも中東情勢や需要期待を材料視。LME比で米国市場主導の強気色が鮮明となった週となった。
LMEカッパー相場推移(オフィシャルUSD/T)1カ月
キャンセルワラント比率は前週12%から3週ぶり13%に上昇。総在庫は小幅に14週ぶり減少の前週から再び増加、39万トン台後半に(週初値、weeklyでの動き、以下同様)。COMEX在庫は前週61万1485トンに対し61万1029トンと4週ぶり小幅減少(5月8日)。

国内建値はGWに伴い改定日が限られる中、連休明けLME銅の持ち直しにもかかわらず、円高進行を反映して5月7日に50円引き下げの2,180円へ改定された。LME高と円高が綱引きとなる中、国内建値は高値調整局面入りとなった。
LMEカッパーVS国内建値推移 1カ月
(アルミ)下値切り上げ反発 中東供給懸念後退も3500ドル台維持
5月8日3Mは 3,503.0ドル が終値。前週末(5月1日)終値3,522.0ドルに対しては 19.0ドル安 と小幅反落。ただ、週初に一時3,480ドル台まで下落した後は切り返し、3500ドル台を回復した。
週半ばは、米国とイランの停戦交渉進展期待から中東湾岸地域の供給不安が後退し軟化。一方で、米株高や米雇用統計を受けたリスク選好改善、戦闘終結期待の再浮上で買い戻しが入り、8日は反発して引けた。現先バックワーデーションは前週より縮小方向とみられ、供給逼迫感はやや後退したものの、中東情勢の不透明感が下値を支える構図は継続した。
LMEアルミ(CASH/3M USD/T)1カ月
キャンセルワラント比率は前週 10%から8%へ低下。2週連続低下、以前低水準圏。総在庫は37万2700トンから36万2725トンへ14連続減少。

NSPは週初、前週末701円から13円下落の688円へ調整。その後はGWに伴い改定日が限られる中、5月7日まで688円で据え置かれた。LMEアルミが週初に3,480ドル台まで下落するなど調整局面入りしたことが重石となった一方、週後半は3500ドル台を回復して下げ渋り、国内価格も下値を固める展開となった。
LMEアルミVS NSP推移 1カ月
(ニッケル)続落し調整色強まる 高値警戒と中東情勢不透明感で軟化
5月8日3Mは 18,892.0ドル が終値。前週末(5月1日)終値19,365.0ドルに対しては 473.0ドル安 と続落。週初は一時19,675ドルまで上昇し、2年ぶりに20,000ドル台を試す場面もあったが、その後は利益確定売りが優勢となり、週末にかけて調整色を強めた。
週半ば以降は、米国とイランの停戦交渉進展期待によるリスク後退や、他非鉄の頭重い動き、米株安などが重石となり軟化。8日には米軍によるイラン籍タンカー攻撃報道もあり、和平交渉の不透明感が再び意識された。もっとも、19,000ドル近辺では押し目買いも入り、需給引き締まり観測を背景に高値圏は維持した。
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LMEニッケル(CASH/3M、USD/T)1カ月
キャンセルワラント比率は前週 7%から5%へ低下。低位安定推移が続く。総在庫は 28万392トンから27万8,586トンへ減少 し、7週連続の取り崩し。28万トン台を割り込み、需給引き締まり感が意識された。

(鉛・亜鉛・錫)鉛は反発 亜鉛反発、錫は反発
―鉛3M は前週末(5月1日)終値 1,949.0ドル に対し、5月8日終値は 1,975.0ドル と 26.0ドル高。週前半は4日続伸と堅調に推移し、一時1,982.0ドルまで上昇した後、週末は小反落となった。中東情勢の不透明感や原油動向に振られながらも、非鉄全般の地合い改善が支援材料となった。
LME鉛価格推移(オフィシャル,USD/T) 1カ月
在庫は7週連続減少26万トン台後半に。キャンセルワラント比率は前週3%から2%へ2週連続下落。

国内建値は週初、前週末378円の水準を維持してスタート。その後、LME鉛の堅調推移と円安基調を映し、5月7日に3円引き上げの381円へ改定された。LME鉛は週半ばに1,980ドル近辺まで上昇するなど底堅く推移しており、国内建値も高値圏でじり高基調を維持した。
LME鉛(USD/T)VS国内建値(JPY/Kg)推移 1カ月
―亜鉛3M は前週末(5月1日)終値 3,344.5ドル に対し、5月8日終値は 3,430.0ドル と 85.5ドル高。週半ばにかけて3日続伸となり、一時3,485.5ドルまで上昇した後、週末は反落した。銅高や非鉄全般の買い戻し、中国需要期待が支援材料となったほか、LMEおよびSHFE在庫の減少継続も下支え要因となった。ただ、米・イラン交渉を巡る不透明感や株価動向に振られ、高値警戒感も残った。
LME亜鉛(オフィシャル,USD/T) 1カ月
在庫は6週連続減少、10万トン線を下くぐった。キャンセルワラント比率は、前週14%から11%へ4週連続低下でそれまでの高水準からの調整へと転じた。

国内建値は週初、前週末643円の高値圏を維持してスタート。その後、LME亜鉛が週半ばに3,480ドル台まで上昇するなど堅調に推移したものの、円高進行の影響が大きく、5月7日に51円引き下げの592円へ大幅改定された。海外相場の底堅さに対し為替要因が上回り、国内建値は急騰後の調整局面入りとなった。
LME亜鉛(USD/T)VS国内建値(JPY/Kg)推移 1カ月
―錫3M は前週末(5月1日)終値 49,423ドル に対し、5月8日終値は 53,877ドル と 4,454ドル高 の急反発。週前半は続伸基調となり、6日に4,087ドル高の暴騰、7日には一時54,691ドルまで上昇した後、週末は反落した。東南アジアの供給不安に加え、電子材料向け需要期待や投機資金流入が相場を押し上げ、5万ドル台前半を定着させる展開となった。
LME錫価格推移(セツル,USD/T) 1カ月
在庫は減少、前週の8000トン台後半から前半へ。キャンセルワラント比は前週7%から7%へ横ばい。

(マクロ経済・重要イベント)
―マクロ経済指標結果
5月4日(月)
【米国】
*製造業新規受注(3月)23:00
結果 1.5%
予想 0.4% 前回 0.3%(0.0%から修正)(前月比)
*耐久財受注(確報値)(3月)23:00
結果 0.8%
予想 0.8% 前回 0.8%(前月比)
結果 0.9%
予想 0.9% 前回 0.9%(輸送除くコア・前月比)
5月5日(火)
【米国】
*米貿易収支(3月)21:30
結果 -603億ドル
予想 -610億ドル 前回 -578億ドル(-573億ドルから修正)
*ISM非製造業景気指数(4月)23:00
結果 53.6
予想 53.7 前回 54.0
*米求人件数(3月)23:00
結果 686.6万人
予想 685.0万人 前回 692.2万人(688.2万人から修正)
*米新築住宅販売件数(年率)(3月)23:00
結果 68.2万件
予想 65.2万件 前回 63.5万件
5月6日(水)
【米国】
*ADP雇用統計(4月)21:15
結果 10.9万人
予想 12.0万人 前回 6.1万人(6.2万人から修正)
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 -231.3万(4億5718万)
ガソリン -250.4万(2億1980万)
留出油 -129.4万(1億0234万)
(クッシング地区)
原油 -64.8万(2912万)
*()は在庫総量
5月7日(木)
【米国】
*米非農業部門労働生産性(第1四半期・速報値) 21:30
結果 0.8%
予想 0.6% 前回 1.8%(前期比年率)
*単位労働コスト(第1四半期・速報値)
結果 2.3%
予想 2.5% 前回 4.4%(前期比年率)
*米新規失業保険申請件数(5月2日週)21:30
結果 20.0万人
予想 20.5万人 前回 19.0万人(18.9万人から修正)
*米建設支出(3月)23:00
結果 0.6%
予想 0.2% 前回 -0.2%(前月比)
5月8日(金)
【米国】
*米雇用統計(4月)21:30
結果 11.5万人
予想 6.0万人 前回 18.5万人(17.8万人から修正)(非農業部門雇用者数・前月比)
結果 4.3%
予想 4.3% 前回 4.3%(失業率)
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.2%(平均時給・前月比)
結果 3.6%
予想 3.8% 前回 3.4%(3.5%から修正)(平均時給・前年比)非農業部門労働生産性
(第1四半期・速報値) 21:30
結果 0.8%
予想 0.6% 前回 1.8%(前期比年率)
*ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(5月)23:00
消費者信頼感指数
結果 48.2
予想 49.2 前回 49.8
・1年先のインフレ期待
結果 4.5%
予想 4.8% 前回 4.7%
・5-10年先のインフレ期待
結果 3.4%
予想 3.5% 前回 3.5%
*卸売在庫(確報値)(3月)23:00
結果 1.3%
予想 1.4% 前回 1.4%(卸売在庫・前月比・確報値)
結果 2.8%
予想 2.0% 前回 2.6%(2.7%から修正)(卸売売上高・前月比)
-今週の重要イベント
5月11日(月曜日)
【中国】
消費者物価指数 2026年4月(国家統計局)
生産者物価指数 2026年4月(国家統計局)
【米国】
中古住宅販売統計 2026年4月(全米不動産協会)
5月12日(火曜日)
【米国】
消費者物価指数 2026年4月(労働省)
財政収支 2026年4月(財務省)
5月13日(水曜日)
【米国】
住宅ローン申請指数(MBA)
生産者物価指数 2026年4月(労働省)
5月14日(木曜日)
【米国】
小売売上高 2026年4月(商務省)
新規失業保険申請件数(労働省)
輸出入物価指数 2026年4月(労働省)
企業在庫 2026年3月(商務省)
5月15日(金曜日)
【米国】
製造業景況指数 2026年5月(ニューヨーク連銀)
鉱工業生産・設備稼働率 2026年4月(FRB)
(IRuniverse/MIRU S. Aoyama)
本記事は執筆者個人の分析および見解であり、IRuniverseの公式見解を示すものではありません。内容は情報提供を目的としたもので、投資判断の根拠として用いることを意
図したものではありません。