2026年上期(1〜3月)の世界EV販売台数(BEV=バッテリー電気自動車、PHEV=プラグインハイブリッド、FCEV=燃料電池車)は合計406.8万台となり、前年同期比6.2%の減少を記録した。内訳はBEVが286.1万台(横ばい)、PHEVが120.6万台(-18.4%)、FCEVがわずか2000台(106%)で、依然としてBEVが主流を占めている。今回の販売台数は前期比では大幅な減少となった。これは季節的要因と考えられており、ここ2年とも1~3月期はどのシーズンよりも売り上げが落ちる傾向にある。

地域別動向
地域別にみると、BEVとPHEV車では中国が引き続き販売台数の多くを占めており、特にBEV&PHEVの市場では全体の約50%を占めている。韓国では前年度忌避141%増と大幅な伸びを記録した。欧州も全体として成長傾向にある。一方で、米国市場は前年同期比33%減と需要の低迷が見られ、ブラジルでは同86%増を記録するなど、国や地域によって需給の動向に明確な差が見られた。PEV車では例年通りノルウェーの突出が見られ、香港や多くの欧州諸国がそれに続いている。
BEV&PHEVの販売数量は中国が約190万代、米国が約24万台、日本が4万台、ドイツが約24万台、イギリスが約22万台で推移している。
メーカー別・モデル別動向
メーカー別、モデル別では、テスラYモデルBEVが24万の売り上げとなり、Q1ではテスラの一強となった。2位にもテスラの「Model3」が10.1万台でランクインしている。3位は中国の「Xiaomi YU7 」約7万台となった。そのほかBYDの「シーガル」「ユアンアップ」「ドルフィン」シリーズ、」、理想汽車の 「I6 BEV」、吉利「Geome Xingyuan」など中国勢が上位におり、現在はこれら中国企業がテスラ社を追いかける構図となっている。

ハイブリッド市場
ハイブリッド車(HEV)は2026年Q1は全体で371.8万台となった。内訳はFHEVが206.8万台(前年同期比7.6%増)、MHEVが165万台(同0.1%増)である。HEVの市場規模は年々大きくなっており、2026年通期の売り上げ、並びにシェア率は2025年を上回るペースで推移すると予想される。

今後の見通しとまとめ
EV Volumesの予測によれば、2026年度は世界全体で5.2%増としており、特にヨーロッパでの市場拡大が期待されている。2026年以降も市場は常に売り上げが増加していくと予想しており、2030年には400万台、約10%~20%増に届く売り上げをも見通している。さらにシェア率では2030年以降にはヨーロッパが中国を抜くと予想されており、世界全体でEVの普及がさらに広がると思われる。
2026年Q1(1~3月)では全体的に季節的な要因による伸び悩みを見せたものの、通年では売り上げがさらに伸びると思われる。中東情勢緊迫化に伴う原油・ガソリン価格の高騰や、中国による輸出規制などの不透明要因はあるものの、EVの普及は緩やかだが確実に維持される見込みである。ただし、中国市場の成長鈍化懸念がある中で、今後どこまで市場が拡大するかは注視する必要がある。また、EVのさらなる普及には、充電インフラの整備やシステムへの設備投資が不可欠であり、これらの進捗が今後の販売動向を左右する鍵となる。
(本稿はEV Volumes提供の「EV and Battery Market Outlook 2026.Q1」に基づく)