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住友金属鉱山:経営戦略説明会を開催。

2026/05/18 14:02
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住友金属鉱山:経営戦略説明会を開催。

 5月18日10時、住友金属鉱山は26年度経営戦略説明会を開催した。説明に使われた資料はこちら。説明は松本社長が行った。

 

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<エグゼクティブサマリー>

〇業績概要(関連記事を参照)・・・資料4-5P、11-13P

・25年度実績: 税前利益は2,557億円となり、前年同期比で2,243億円の大幅な増益となった。主要拠点の安定操業や新規鉱山の稼働に加え、金属価格の上昇、円安の進行、データセンター関連需要の追い風が寄与した。

・26年度見通し: 税前利益は2,290億円と、前年度比で267億円の減益を予想。価格は高値圏で推移する前提だが、前年度にあった在庫評価益の剥落などが影響する。

 

〇株主還元・財務戦略: 資本構成の最適化と資本効率向上を目指し、株主還元の強化(DOE3.5%の適用や機動的な自己株式取得)を推進する。

 

<安全に対する取り組み>・・・同7P

 中期経営計画(中計27)において「重篤災害ゼロ」を目標としているが、25年に1件、26年に入ってからも4月末時点で2件の重篤災害が発生。

 作業経験年数の浅い社員の災害や重機との接触などが課題となっており、DXを活用した教育システムの充実や、AIカメラ・自動停止装置の導入といった設備的対策を強化。

 

<資源事業の進捗>

●ケブラダ・ブランカ(QB2)銅鉱山・・・同22P

 生産は計画通りに進捗。尾鉱堆積場の建設も順調で、今後はサイクロンの追加導入により建設速度をさらに向上させる予定。

●コテ金鉱山・・・同23P

 ガイダンス通りの生産量を維持しており、商業生産を開始した。ボトルネックであった粉砕工程の設備増設も完了。

●菱刈鉱山・・・同27P

 継続的な探鉱活動により産出量に見合った金鉱量を新たに発見しており、鉱山の長寿命化を図っている。

●ウィヌ銅・金プロジェクト・・・同24P

 25年10月末に権益30%の取得が完了し、27年半ばの最終投資決定(FID)、30年の生産開始を目指す。

 

<銅製錬事業の進捗>

●競争力強化・・・同28-29P

 東予工場を中心に、銅精鉱中のニッケルを不純物とせずに自社のニッケル事業の原料として回収・活用する独自のサプライチェーンを強みにしている。

●クローズド・リサイクル

 自動車の電動化で増加する廃ワイヤーハーネスを回収し、前処理を経て東予工場で高品質な電気銅として再生し、再び自動車メーカーに戻す取り組みを進めている。

 

<ニッケル事業の進捗>

●二次電池リサイクル・・・同30P

 プラントの建設は順調で、湿式工場は試運転を完了、乾式工程は26年7月の立ち上げを予定。国内の原料(ブラックマス)不足に対応するため、海外からの調達や社内スクラップの活用へと計画を見直している。

注意1:当初は国内のブラックマス(電池の粉砕粉)を主原料として調達する計画だったが、国内での発生量が低迷し、入手が困難な状況となった。そのため、海外のブラックマスを調達して処理量を増やすことや、社内外の電池スクラップなどを優先的に処理する方針へと計画が見直された。

注意2:二次電池リサイクルプラントの稼働時期は、工程によって以下のようになっている。

・湿式処理(ニッケル工場):26年3月より試運転を開始しており、すでに試運転まで完了している。

・乾式処理(東予工場):最終的な設備の設置などを行いながら調整を進めており、現在の計画では26年7月の立ち上げを予定。

●スカンジウム・・・同31P

 データセンターの電源確保として需要が急増しているSOFC(固体酸化物燃料電池)向けに、スカンジウムの生産能力を約20%増強する計画。

 

<電池材料事業の進捗>・・・同32-33P

●25年度はNCA正極材の需要が堅調でほぼフル生産となった。

●26年度以降は顧客の需要に合わせて、より高容量なハイニッケル系NMC正極材への切り替え準備を進めるとともに、全固体電池用正極材の開発(27〜28年頃の量産化目標)も推進している。

注意1:全固体電池用正極材の開発状況と目標については以下の通り。

・開発目標:高容量および高出力が求められる全固体電池に向けて、ニッケル(Ni)系の正極材を開発しており、27年から28年頃の量産化を目標としている。

・開発状況:

 開発は着実に進んでおり、結晶性や粒子構造の制御、表面処理、ハイニッケル(Hi-Ni)化といった技術を活用して特性の向上を図っている。

 少量の量産を開始するための設備改造が計画されており、早期の立ち上げを実現するために既存の生産拠点を活用する予定。

 この全固体電池用正極材の開発は、温室効果ガス削減に寄与する「低炭素貢献製品」の開発としても位置づけられており、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業として推進されている。

注意2:全固体電池用正極材に関する「他社との明確な差別化ポイント」について以下が考えられる。

・独自技術による高容量・高出力の追求:結晶性や粒子構造の制御、表面処理、ハイニッケル(Hi-Ni)化といった技術を活用し、全固体電池に求められる高容量および高出力を実現しようとしている。

・既存インフラの活用による早期立ち上げ:少量の量産を開始するための設備改造を計画しており、既存の生産拠点を活用することで、27年〜28年頃の量産化・早期立ち上げを目指している。

 

<機能性材料事業の進捗>・・・同34-38P

●高度情報通信分野

 光通信の大容量化に伴い需要が拡大している光アイソレータ用ファラデーローテータ(FR)の生産能力を約2倍に増強中。また、次世代通信向けにLN結晶(ニオブ酸リチウム)の薄膜化技術の開発にも注力している。

●社会課題解決分野

 近赤外線吸収材料「ソラメント(SOLAMENT)」のブランディングを活用し、スポーツウェアなどのアパレル領域から、温暖化対策としての農業領域(遮熱ネットなど)へと用途展開を加速させている。

 

 

(IRuniverse 井上 康)

井上 康

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