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アルミ合金&スクラップ市場近況2026#10 高騰見せていた国産品、持合い傾向続く――原料・製品ともに一服感漂うマーケット

2026/05/18 22:30
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アルミ合金&スクラップ市場近況2026#10 高騰見せていた国産品、持合い傾向続く――原料・製品ともに一服感漂うマーケット

 史上最高値水準でなお上値を試す展開をみせていた国内アルミ合金・スクラップ市況に一服感が出てきた。反動安を警戒して連休前に高値掴み在庫の処理に動いた問屋筋が当用買いに徹する姿勢をみせているためで、米中首脳会談を受けホルムズ全面危機シナリオが後退したとの観測も、そうした市場心理を後押ししている。品薄感の強いUBCを除き、主要スクラップの上げ幅は18日現在、上旬比で5円幅にとどまり、製品の国産ADCはもちあい圏内の1キロ560‐580円で推移している。ただ、スクラップ相場の指標となるLME市況は現物・先物価格が逆転し、足元の需給ひっ迫を示すバックワーデーション現象が続いており、低水準の在庫と併せ、高値警戒モードの解除はまだ早計のようだ。

 

 主要スクラップ市況は18日現在、上物の2S新切が上旬比5円高の1キロ540円、ビス無も同比5円高の同550円。裾物のビス付も同じく同比5円高の同475円の水準にある。ただ、激しい集荷競争が続いているUBCは同比で安値20円、高値15円高の同435‐440円で推移しており、引き続き上値を追っている。 

 

2S新切り相場

アルミサッシ63(ビス無)相場

ビス付きサッシ(プレス品)相場

UBC相場

 

 一服気配も漂い始めた国内スクラップ市況の風向きの変化について、「膨らみ気味だった高値掴みの在庫整理を連休前に進めた問屋筋も多く、とりあえずは身軽になったいまのポジションを保ちながら、市中からの買取は成り行きでということではないか」(商社筋)と指摘する市場関係者が多い。米中首脳会談で、中東情勢に絡んで新たな懸念材料が浮上しなかった影響も、その背景として見逃せないという。

 

 スクラップの代替品として合金材料に使われる国内ベースメタルは18日現在、上旬比もちあいの1キロ530‐540円。海外原料のゾルバ(Metal97~98% CIF China)は1トン2,950‐3,000ドルともちあい圏内の動きながら弱含み気配もみえており、「製品である中国産ADCの売れ行きも良くないので、この価格帯が妥当だろう」(業界筋)という。

 

国内ベースメタル相場

ゾルバ(Metal97~98% CIF China)相場

  

  18日発表の大手合金メーカーの原料買取価格は、一服感漂うGW明けの国内スクラップ市況を映して、上物、裾物ともに据え置きとなった。

 

 製品の国産ADC12は18日現在、上旬比もちあいの1キロ560‐580円の水準で推移している。原料のスクラップ市況に一服気配が出てきたことで、これまでの勢いを削がれた形だ。一時聞かれた「600円乗せ」の声も、ここにきてかすみがちである。「少し前のLME相場の落ち着きや、自動車生産調整の懸念、安価な輸入塊の流入などの複合要因が、国産ADCの一服感を生み出している」(合金メーカー)。

 

国産ADC相場

 

 競合品の中国産ADCは18日現在、上旬比で安値が20ドルの幅で値を消し、1トン3,390‐3,450ドルの水準にある。「中国国内の需要低迷を受けて日本市場に荷を振り向けている。一時、中東紛争を背景に輸入塊の供給懸念があったが、足元は順調に国内に入ってきており、某デイリーテンダーの仕入れも順調だ」(業界筋)。1ドル=159円で換算すると、1キロおよそ554‐564円(諸掛り込み)になる。

 

中国産ADC相場

 

 他の海外産ADC市況は、マレーシア産が上旬比30ドル高の3,440ドル。アフリカ産が3,370ドル、インド産が同3,800ドルなどとなっている。

 

 微妙な風向きの変化もうかがえるそんな市況の先に、市場関係者が見据えているのは自動車業界の動向だ。「ナフサ不足などを背景に、様々な部品調達難に直面するかもしれない自動車業界が生産調整に動くのかどうか」、その一点を息をひそめて見守っている。現実となれば反動で下げも大きくなるとみているからで、当面の節目は7月との見方で一致している。

 

 ただ、この場面、最終需要動向と併せ、川上への目配りも欠かせない。LME在庫は15日現在35万トンを割り込む低水準にあり、供給不安懸念を映して市況も引き続きバックワーデーション現象を浮かび上がらせている。

 

LMEアルミ相場

 

 国内の需給動向と国際市況の綱引きの中で、国内アルミ合金・スクラップ市況がどこに腰の落ち着けどころを見出すのか、同市況の夏の陣の行方から目が離せそうにない。

G・Mochizuki

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