5月22日15時、TREホールディングスは、15日発表した26/3期の決算とTRE中期経営計画2030について説明会を開催した。決算については15日に発表した資料と中計については当日公開した資料を使って説明した。説明は阿部COOが行った。
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<26/3期決算について>

〇実績
売上高 1,191億円(前期比+0.4%)、営業利益223.3億円(同▲2.8%)。能登半島地震に伴う災害廃棄物処理支援事業の収束などの影響で減益となった。当期利益147.3億円(前期比+19.9%)と大幅な増益を達成した。
〇セグメント別
●廃棄物処理・再資源化事業
門前クリーンパークの通期稼働による大幅増益があったが、北陸環境サービスでの豪雨被害による搬入制限の影響で、セグメント全体としては増収減益(営業利益▲5.2%)となった。
●資源リサイクル事業
下半期に鉄スクラップや非鉄相場が回復し増収となったものの、人件費や設備投資に伴う減価償却費の増加により、営業利益は2.6%の減益となった。
●再生可能エネルギー事業
注力してきた電力小売りの販売量増加(204.7%増)が大きく寄与し、営業利益は同590.6%増(約6.9倍)の7.9億円と大幅な増益を達成した。
〇財務・株主還元
●株主還元
1株当たりの年間配当金を50円とし、前期から5円の増配を実施。また、合計約30億円の自己株式取得を行い、総還元性向は36.8%(目標は35〜40%)となった。
<第3次「TRE中期経営計画2030」の概要>
〇策定の背景と利益水準の一時的な低下
27/3期を起点とする新たな中期経営計画では、以下の要因から利益水準が一時的に低い位置からのスタートとなる。
1、能登半島の災害廃棄物処理支援事業の収束
2、中東情勢を受けたエネルギーコストの上昇
3、想定を上回る人件費の増加
4、本社機能の集約(移転)に伴う家賃の重複・増加
5、将来の成長に向けた高水準の設備投資(市原の新事業用地など)に伴う減価償却費や整備費の負担増加。
〇定量目標と中長期ビジョン
2040年の「高度循環型社会」「脱炭素社会」を見据え、30年代に売上高3,000億円、将来的には5,000億円の企業体を目指す。
●31/3期(最終年度)の目標
売上高 1,350億円、事業利益 135億円、EBITDA 244億円。
〇基本戦略の3本柱(2030年代に売上3,000億円を目指すための成長の柱)
1、既存事業の強靭化(磨く力):現在の事業基盤の効率化や付加価値の向上。
2、新分野・新事業への挑戦(拡げる力):リサイクル技術の高度化や新たな資源循環モデルへの投資。
3、ホールディングス連携機能の強化(繋げる力):パートナーシップ戦略(M&Aや資本業務提携)の推進など。
<主要な事業・成長戦略>
〇市原「TRE環境複合事業」と相馬「サーキュラーパーク」構想
●市原「TRE環境複合事業」(千葉県市原市)
現在進行中の廃プラスチックや産業廃棄物のリサイクル事業などに加え、新たに約10万坪の大規模事業用地を確保した。この用地を活用し、高品質な鉄スクラップの製造、グリーンメタノール製造用の原料(間伐材や廃プラスチック等)の供給、リチウムイオン電池のリサイクルなど、国の資源循環政策と連動した新事業を準備。
●相馬「サーキュラーパーク」構想(福島県相馬市)
産学官連携のもと、太陽光パネルのリサイクルや地域エネルギーの地産地消モデルを構築する「相馬サーキュラーパーク」構想を推進する。
〇セグメント別の成長戦略
●廃棄物処理・再資源化事業
顧客単価の高い「一般廃棄物処理(自治体からのゴミ処理など)」に積極的に取り組み、収益性の向上を目指す。また、AIを用いた配車システムや設備の自動化による効率化を進める。
●資源リサイクル事業
単なる処理にとどまらず、高品質な再生資源を提供する「再生原料メーカー」への転換を図る。市原のダスト再資源化施設では、これまで費用をかけて処分していたシュレッダーダストの約50%を再資源化し、年間20〜25億円の処理費用の半減を目指す。自動車のプラスチックを再び自動車に戻す「Car to Car」の取り組みも推進する。
●再生可能エネルギー事業
太陽光パネルの下で農業を行う「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」を通じて、食料自給率とエネルギー自給率の向上に貢献する。また、自社保有林の拡大による持続可能な森林経営と、電力小売り販売の拡大(30年度に25年度比で7倍へ)を目指す。
<経営基盤の強化(投資・DX・人財)>
〇大規模投資とキャッシュアロケーション
5年間で約575億円の主要設備投資(うち市原プロジェクトに485億円)と、270億円のM&A・提携投資を計画。これらの投資は負債(デット)を活用しながら行うが、自己資本比率は常に40%以上を維持し、財務の健全性を保つ。
〇DX戦略
「業務効率化」にとどまらず、AIを活用した配車最適化やロボット導入による高度選別など、現場力とデータを掛け合わせた競争力強化に取り組む。
〇人的資本経営
人財を最大の資本と位置づけ、現場管理やDXを担う人財の育成、女性管理職の登用支援、多様な採用チャネルの開拓など、事業の成長を支える基盤づくりを進める。
(IRuniverse 井上 康)