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硫酸300ドル時代の衝撃―崩れる需給バランスと資源リスクの最前線――IRuniverse CMSS第1回を開催

2026/05/25 17:45 FREE
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硫酸300ドル時代の衝撃―崩れる需給バランスと資源リスクの最前線――IRuniverse CMSS第1回を開催

 IRuniverseは25日都内で、「硫酸300ドル時代の衝撃―崩れる需給バランスと資源リスクの最前線」をテーマに、「クリティカルマテリアルスタディシリーズ(CMSS)第1回 硫酸編」を開催した。ホルムズ海峡リスクは国際商流の混乱を生み出し、様々な分野に影響が広がっているが、中東に原料の硫黄を依存する硫酸も、その一つだ。供給不安から市況は高値波乱に見舞われ、中国の輸出規制の動きも加わって、硫酸が製造プロセスに欠かせない非鉄製錬、肥料業界に深刻な打撃を与えつつある。産業連関が作り出す複合リスクと、その代替資源の可能性などにフォーカスした登壇者の講演に、つめかけた約80人の聴衆は熱心に耳を傾けていた。

 

 Iruniverseでは経済安全保障の観点から改めて注目されている重要資源・鉱物の市況・市場動向にスポットを当てた「クリティカルマテリアルスタディシリーズ(CMSS)」をマンスリーで開催していく予定で、「硫酸」は、その第1回になる。

 

 最初の登壇者は硫酸産業の第一人者であるアシッズ代表取締役社長の松下幸司氏で、講演テーマは「硫酸とは、人類の生存に欠かせない貴重な資源である【製錬のアキレス腱から生命線へ】」。足元の硫酸市況・市場動向を分析しながら、肥料、非鉄製錬など、その産業的な広がり、そして緊迫した情勢が続く中東問題の影響へと解説は及んだ。

 

松下氏

 

 2人目の登壇者は富山高等専門学校校長補佐・物質化学工学科教授の袋布昌幹氏。「排⽔中和の硫酸代替となる未利⽤資源の活⽤と脱炭素化の試み」をテーマに講演した。

 

袋布氏

 

 硫酸はアルカリ排水の中和のために安価な酸として広く用いられており、その市況高騰は排水の中和コストにも直結する課題になっている。同氏はアルカリ排水の中和に用いる硫酸の代替として,他産業から発生する廃セッコウを再利用する技術開発を進めている。硫酸問題解決に繋がる一つのアプローチとして話題を呼んだ。

 

 なお、講演内容はシリーズで後日詳報する。

G・Mochizuki

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