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中古車輸出前車検検査の導入方針は明記なし―自動車リサイクルWG取り纏め案

2026/06/09 17:23
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中古車輸出前車検検査の導入方針は明記なし―自動車リサイクルWG取り纏め案

経済産業省は9日、資源循環経済小委員会自動車リサイクルワーキンググループの会合を開催。自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書の草案を発表した。草案は概ね同意され、微修正を経て正式に公表される予定。本記事では「自動車リサイクル制度の安定化・効率化」における記載項目の概要を報告する。JAERA(日本自動車リサイクル機構)の要求していた解体業許可基準への知識・技能要件追加は明記されたものの、中古車輸出における輸出前車検検査については記載が見送られることとなりそうだ。

 

同項目では、▽中古車・廃車ガラ輸出の増加等における使用済自動車減少への対応▽不適正な解体業者等への対応▽不法投棄・不適正保管車両及び被災車両の適正処理▽電動車の使用済車載用蓄電池の適正な回収・再資源化の推進に分けて、課題と今後の具体的な方策案が記された。

 

不適正解体業者への対応については、地方自治体による解体業者への指導件数が突出して多い状況が続いており、日本語を十分に理解しておらず意思疎通が困難な外国籍の解体業者も存在することを踏まえ、「解体業者の適正化に向け、解体業許可基準に知識・技能要件を設けるべく、令和8年度から準備を開始するべきである」と明記された。

 

また、上記と併せて、「JARC(自動車リサイクル促進センター)が主体となり、JAERAが実施する自動車リサイクル士制度等を参考にした講習会・検定等を実施するべきである」とも提言している。その際は、講習会の実施方法やスケジュール、財源(JARC の指定法人業務との関係を含む)について整理し、解体業者への影響や経過措置、地方自治体との連携等にも留意しながら、導入に向けた具体化を進めるべきであると付け加えられている。

 

地方自治体による登録・許可業者への指導に関しては、解体業者への指導件数が突出して多い状況が続いており、無許可で使用済自動車の解体を行う業者や、回収した部品の不適正な保管を行う不適正ヤードも問題となっている。また、解体業者への指導・助言の対象者の国籍に着目すると、国籍に関わらず指導等が行われている実態が確認されているという。指導内容では「許可基準違反」に関する件数が最も多く、これは許可申請時に立入検査を実施する地方自治体が多いことも影響しているというのがWGの見解だ。

 

同会合に出席したJAERAの石井浩道代表理事は草案の内容に一定の評価を示しながらも、草案には記載されなかった中古車輸出における輸出前車検検査の導入の必要性を改めて強調。「廃車寸前の車が外に出て行ってしまうことがある程度抑えられると考えているため、今回の報告内容からは記載が消えてしまったが、導入の検討をもう一度お願いしたい」と求めた。

 

これに対し、経産省担当者は、「まず違法性のあるものからちゃんと取り締まっていくことが大事だと思う。その上で、海外輸出抑制の観点から、プラスαで何ができるかを真剣に考えていきたい」と述べ、理解を求めた。

 

廃車ガラ輸出に関するガイドラインなどを見直し検討開始へ

 

また、廃車ガラの輸出についても言及し、「我々が懸念しているのは切り刻まれた車が、現地でロウ付けされてまた中古車として利用されてしまうこと。日本が誇る自動車メーカーの車が、安全性を無視された状態で乗られていることを国が許している状態は非常にまずい」とした上で、使用済自動車判別ガイドライン、中古車輸出にかかる通知等についての点検・見直しの検討を令和8年度から開始する方針について感謝の意を示した。

 

現行のガイドラインや通知については一定の効果が認められるものの、現行内容では判断が難しい場合があり、地方自治体や地方環境事務所等へのヒアリングでは、使用済自動車と疑われる自動車のオートオークションへの出品や、無許可の解体業者による解体と疑われる部品取りについて、明確に違反を認定することが困難である旨の意見があった。

 

(IRuniverse K.Kuribara)

Kota Kuribara

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