JX金属は9日、関係会社であるTANIOBIS GmbHのタイ国内生産拠点で機能性タンタル粉末の製造設備についての増強投資を行い、生産能力を大幅に引き上げると発表した。スパッタリングターゲットとコンデンサの両部材向けの機能性タンタル粉末の需要の更なる拡大に備えるため、最上流の工程の設備を増強する。2027年前半から順次稼働を開始予定。
機能性タンタル粉末は、スパッタリングターゲットやコンデンサに活用されている。タンタル製のスパッタリングターゲットは、銅の微細配線の信頼性を保持するための層を形成する材料として用いられており、先端半導体の高集積化・高性能化を支える不可欠な部材といえる。
また、タンタル製のコンデンサは、小型でありながら高い信頼性と安定した電源供給特性を有することから、AIやデータセンタ向けの高性能半導体の電源回路において重要な役割を担っている。いずれの製品も成長著しい生成AIデータセンタに欠かせない部材であり、機能性タンタル粉末の需要も着実に伸びており、この傾向は今後も継続すると同社は予測している。
同拠点においては2022年3月に同製品の生産能力を段階的に引き上げる方針を発表しており、同方針の下で、これまでにボトルネックとなる工程の設備増強を行ってきた。一連の設備増強により同拠点の生産能力は2022年3月比で1.5倍に拡大する見込みだ。

(IRuniverse K.Kuribara)