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ASRチームの統合を26年度中に検討開始―競争原理の消滅リスクの懸念も

2026/06/10 17:35 FREE
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経産省が9日に公表した自動車リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書の草案には、4月に開始した資源回収インセンティブ制度にも関係するASRチームの2チーム制についても検討を開始する旨が盛り込まれた。草案には、自動車製造業者等を中心に、ASRチーム、関連事業者等の実態・意向等を考慮したうえで、「チームを統合することによるメリット・デメリット、組織的・法的な妥当性(独禁法の観点を含む)などを比較衡量し、令和8年度中に検討を開始するべき」と明記された。

自動車リサイクル法の下、素材の受付・処理を担うASRチームは、制度初期には競争原理を活かすため2チーム制が採用され、日産自動車やマツダ、三菱自動車などを中心に構成されるARTチームと、トヨタ自動車やホンダ、ダイハツなどを主としたTHチームに分かれて稼働している。

ただ、社会環境が変化する中で、近年では競争余地の縮小に加え、施設契約の重複や事務負担の増大などが顕在化してきた。また、資源循環推進の高まりや国際的なマテリアルリサイクルの競争激化が進む状況において、ASRリサイクルの高度化への影響など広い視点からの検討が必要であるとして自動車リサイクルWG内で議論が重ねられてきた。

これについては、賛同する委員が多く、「解体事業者らの負担になっていることから早急に検討を始めるべき」という声が複数あがった。その一方で、統合に伴い競争原理が失われ、インセンティブ価格などに影響するリスクを懸念する委員もいて、「統合した後もその後の運用状況によっては2チーム制に戻せる余地も残すべき」という声も聞こえた。

廃棄LiBの適正処理体制については、「作業部会等の場においては、安全性の確保や適正処理の在り方について、電池に係る資源循環の在り方や電池エコシステムの構築の方向性も踏まえて検討を行うべき」との記載に留まった。

車載用蓄電池には、リチウム、ニッケル、コバルトなどの重要鉱物が含まれており、循環経済の推進や経済安全保障の観点からも、その資源としての重要性が高まっていることから、早急な対策の決定を求める委員もいた。

欧州バッテリー規則により、電池のライフサイクル全体を対象とした規制の導入が進められている。カーボンフットプリントやデュー・ディリジェンス、バッテリーパスポートなどの観点に加え、2031年からは再生材の一定割合の使用が求められることとされている。これらの動きにより、「自動車を含む関連産業全体に与える影響は大きく、製造業(動脈)とリサイクル産業(静脈)の連携の重要性が一層高まっている」と事務局は纏めている。

 

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Kota Kuribara

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