東京製鐵は15日、2026年7月契約の鋼材販売価格について、2カ月ぶりの値上げを実施すると発表した。上げ幅はH形鋼・縞H形鋼・I形鋼・溝形鋼・U形鋼矢板・異形棒鋼・厚板が3000円、ホットコイル・縞コイル・酸洗コイル・溶融亜鉛めっきコイル・熱延鋼板・酸洗鋼板・縞鋼板・角形鋼管がそれぞれトン2000円。中東情勢の影響だけではなく、慢性的な製造コストなどの値上がりに伴う価格転嫁も理由の一つ。価格転嫁に伴い次月以降も値狩りが継続する可能性もありそうだ。
生産予定は6月分から公表しない方針となった。同社は「需要に合った生産を継続する」とコメントしている。
物件価格や在庫販売価格については出荷時期が夏季定修期間に差し掛かるため、参考価格。H形鋼が11万8000円、異形棒鋼が9万5000円、厚板が10万8000円。申し込み数量を踏まえて最終決定予定。
なお、夏季定修期間は次の通り。
田原工場 7/31~8/6
岡山工場 8/17~8/21
九州工場 7/27~8/7
宇都宮工場 10/26~11/5
東京製鐵の基調コメントの概要は以下の通り。
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中東情勢長期化の影響によりエネルギーや各種原材料価格上昇が続いており、製造コストは依然として上昇基調にある。国内外の鉄鋼メーカーによる段階的値上げの動きが広がる中、国内外の市況も上昇が続いている。継続するコスト上昇は世界経済ブロック化にともなう構造的なものであり、メーカーだけで吸収できるものではなく、鉄鋼製品に限らず価格に反映しなければならない。
今月はコスト上昇と市況上昇を鑑み下記の通り値上げを実施する。建設分野は、資材や金利の先高感により徐々に動意づいているとみている。鋼板関係は需要分野によって差があるため状況を見極めつつ判断していく。なお、海外においては環境性能の優位性から価格上昇が国内より先行している。
また、執行役員営業副本部長の伊藤岳氏は、基調コメントに補足する形で以下のように見解を示した。
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今回の値上げは燃料費を含む製造コストが上昇し続けていることが理由。我々の見立てとしてはホルムズ海峡問題が解決すれば収束する問題ではないと考えている。トランプ政権の影響でマーケットの状況は大きく変わっており、製造コストの上昇を一時的にしのげば良いという次元の問題ではなくなっている。
ホルムズショックが収まったら、それに伴い製造コストが下がっていく可能性は低く、上昇したものはその都度しっかりと転嫁していかなくてはならない。本当はもっと価格を上げたいところではあり、引き続き値上げを検討していく。
国内の建材マーケットについてコメントすると、当社の値上げも含め各メーカーで値上げが続いているため、鋼板よりも市場に価格が浸透している。これはこの先も続いていくものだと認識している。年末には建設分野で大規模なプロジェクトが動き出すとも聞いているので、順調に価格転嫁が推移するとみている。
原料のスクラップの市況については、高止まりしたままで困っているというのが正直なところ。少し下がっても良いとは思うが、期待通りに下がらない状況にある。先行きは不透明だが、当面は高止まりの状態が続くとみている。
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2026年7月契約の品種別販売価格(O/T NET ベース価格、トン当たり円)は以下の通り。
H形鋼及び形鋼:3000円の値上げ
H形鋼=11万6000円(3000円の値上げ)
縞H形鋼=12万6000円(3000円の値上げ)
I形鋼=11万7000円(3000円の値上げ)
溝形鋼=11万2000円(3000円の値上げ)
角形鋼管(コラム):2000円の値上げ
角形鋼管=12万8000円(2000円の値上げ)
U形鋼矢板:3000円の値上げ
U形鋼矢板=12万5000円(3000円の値上げ)
異形棒鋼:3000円の値上げ
異形棒鋼=9万3000円(3000円の値上げ)
厚板:3000円の値上げ
厚板=10万8000円(3000円の値上げ)
コイル類4品種:2000円の値上げ
ホットコイル=10万円(2000円の値上げ)
縞コイル=10万3000円(2000円の値上げ)
酸洗コイル=10万6000円(2000円の値上げ)
溶融亜鉛めっきコイル=13万5000円(2000円の値上げ)
以下カットシート類:2000円の値上げ
熱延鋼板=10万5000円(2000円の値上げ)
縞鋼板=10万8000円(2000円の値上げ)
酸洗鋼板=11万5000円(2000円の値上げ)
申込締切日:2026年6月17日(水)12時まで
(IRuniverse K.Kuribara)